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色彩の用い方には、兎角、個人の嗜好性一辺倒な片よりを示す場合が多いが、多目的をもつデザインにおける色彩の活用に対して、デザイナーはフレキシブルな色彩感覚を持たねばならない。 そのためには、広範囲の、種々の性格、特質をもつ色彩の系統的な把握が必要である。 その方法の一つとして、色の三属性の基本的理解の上に、さらに、変化に富んださまざまの色調に対して、ある共通な性格をもったブロック別の把握が考えられる。 このような、ある範囲をもつ色彩のブロック別の把握には、系統色名のシステムがあり、現在、最も権威ある色名に関するシステムとして、全米色彩協議会ISCC<Inter-Society Color Council>と国家基準局NBS<National Burean of Standards>とによって1955年に設定されたISCC-NBSシステムがある。 このシステムの色彩分類と色名法では、まず、主要な系統色名を選び、それに、色相の形容をつけて28種の系統色名を決め、さらにそれぞれの系統色名に、明度・彩度に関する修飾語を組み合わせて細分類するようになっている。 このような色調を表わす修飾語には次のようなものがある。
このような色調は、それぞれ明度と彩度の関連変化によるものであるから、次に、明度と彩度について、それぞれ大きな三つのブロックで把握してみると、
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