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桑沢デザイン研究所教員研修会レポート2012

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概要:
桑沢デザイン研究所教員研修会レポート2012

経年変化の様子銅は時間と共に、表面の色、風合いが変化していくことが特徴である。純銅、真鍮(銅と亜鉛の合金)、そして銅がすでに酸化した状態の緑青という3つの異なる状態の銅を用いることで、それぞれは異なる時間的変化を起こす。長い時間を掛けて、時間と共に変化していくモニュメント。それが銅という素材を生かしたモニュメントであり、時間軸を考慮した新しいモニュメントのあり方でないかと思う。コンペ自体の結果は、最終審査4案に選ばれ、一時は実施案に内定はしたものの、予算の上限があまりにも厳密に設定されており、長い見積もり調整や各機関とのやり取りの末、予算内での施工が困難となった。結局、内定は取り消された。実施されていれば、今ここでレポートすることはなかったと思う。今はこのデザインのアイデアを違うスケールで応用することを検討している。例えば、ベンチやディスプレイ棚など。このようにスケールを変えて、他の用途へと変換していくこと。それこそがエレメントデザインの可能性であり、コンペのように多大な労力を費やした末に水面の泡のように消えて行くものが、唯一報われる道なのかもしれない。49