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桑沢デザイン研究所教員研修会レポート2012

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■グリッドデザイン私たちは、社会の中で自然にその効率のよい便利なコンピュータなどの道具を受け入れ、生活やいろいろな表現に使っています。しかし気づいてみると、それらがつくり出すデジタルの世界とは何なのでしょうか。いつも使っているパソコンなのに、その性質がどのようなものなのかということを考えたことがありません。この課題では、お気に入りのポートレート(顔写真)を5ミリ角単位のモザイクにおきかえ、5段階の明るさを考えて、自分の感覚と手でつくり表現していきます。「デジタルのアナログ化」というおよそ効率のよさからは、かけはなれた手間のかかるつみ重ねが、いつも見ているテレビや写真という画像の成り立ちを教えてくれます。指導教員:大久保晃色材表現研究紙材表現研究■色材表現研究私たちの身のまわりには、色をつけられる材料がたくさんあふれています。見方を変えれば、口紅、マニキュア、砂、ビーズ、糸、写真など何でも画材の代わりになります。それらを使って、「模様やパターンをつくらない、絵を描かない」という約束で「たらす・染める・流す・押す・こする」などさまざまな表現を使い、ひとり何十種類も実験して制作しました。それぞれの色材の個性やおもしろさをうまく引っぱりだすことで、自分では思いつかなかった魅力ある表現が生まれます。これらの色材表現をさらに進めれば、「絵本」、「ラッピングペーパー」、「テキスタイルパターン」、「CDジャケットデザイン」などさまざまなデザインに生かされます。指導教員:大久保晃■紙材表現研究いつも私たちは身のまわりにある紙を空気のように、特に意識もしないで使っています。この身近な紙に「切る・折る・まげる・くしゃくしゃにする・ひっかく・穴をあける」などさまざまな加工をして、たくさんの豊かな表情をつくりました。でき上がった紙のさわり心地を「テクスチャー」といい、紙によって体験できます。デザインでは、「目で見るデザイン」と同じように「手や肌で感じるデザイン」も大切になってきます。このさわり心地は「ファッションデザイン」、「プロダクトデザイン」、「インテリアデザイン」などいろいろな仕事に生かされます。指導教員:大久保晃■メタモルフォーゼよく知られている物語・映画・歴史・出来事・事件・名場面などをひとつ選んで、その中に登場する4つの主役となるキャラクターを設定し、自分の発想と、造形力、観察力などによって画面上でその色と形を縦横無尽(じゅうおうむじん)に変身させていきます。それを「メタモルフォーゼ(変身)」といいます。この作品は、実はコンピュータソフトを使えば、あっという間にでき上がってしまいます。それをあえて時間をかけた手作業で制作することにより、コンピュータでは表現しにくい味わいと奥行きが生まれ、ユーモアのある楽しい作品になります。指導教員:大久保晃■フリップブックこれは「パラパラマンガ」です。でもこれにはちゃんとした名前があり「FLIP BOOK(フリップブック)」といいます。みなさんもノートや教科書のはしっこに人を描いたりしながらパラパラと動かしたことがあると思います。しかし、これはれっきとしたアート作品で、たくさんの美術家やデザイナーもつくっています。この課題では、ただ少しずつ絵を変えて描くのではなく、きちんと「起承転結(きしょうてんけつ)」をふまえた短い物語を考え、四コマの絵コンテというものを描いて画面をつくる計画をたてます。これは実際の映画やCM、アニメの制作と同じ方法で、その考え方を学ぶことができます。指導教員:大久保晃形態表現研究グリッドデザインメタモルフォーゼフリップブック■形態表現研究・点による動きと空間表現・線による動きと空間表現67