ブックタイトル桑沢デザイン研究所教員研修会研究レポート2014

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桑沢デザイン研究所教員研修会研究レポート2014

物。カンダンガン村のパターンは竹とコーヒー。どちらも身近なモチーフであり、かつ地域の大切な資源だ。このバティックをオーガニックに仕立てて価値を高めて復興させようというプロジェクトが「Batik&Coffee Kelingan」。モチーフとなる竹やコーヒーが村から消えてしまってはいけない。竹を使い、コーヒー豆を育て、人を呼び込み、繋げてゆく。これらを維持する為にも、村全体のプランニングが重要だ。一つひとつのプロジェクトは少しずつ影響しあい、どれも欠かせないものに仕立ってきている。「Homestay Project, Village Planing」ホームステイプロジェクトビレッジプランニング毎日のプログラムを終えてグループに分かれて泊まるのは、村内数カ所に建てられた通称FanHouse。水田の中に建つ大人数向けの高床式コテージや、コーヒー豆農園内に点在する個室型ツリーハウス等がある。ツリーハウスは竹を編んで作られた地上3mの一人用カプセルハウス。しなやかに風で揺れる。筆者が泊まった日はあいにくの雨で湿度が高めだが、すこぶる快適だった。高床式コテージはいわゆるピロティ構造で地階は隔てる壁ひとつないオープンな多目的スペースだ。宿泊者の夕食や朝食はここで。食事時にはいつも、村の子供たちが押し寄せてとても賑やかだ。実はカンファレンスも食事もシャワーも、宿泊も、ほぼ一日中隔てる壁の無い生活。文字通り農村を肌で感じる為のプランは、単なる農村体験ツーリズムではなく2035年のあるべき村のビジョンを体感して共有して欲しいというSinggih氏の強い思惑がうかがえる。「ICVR(International Conference on VillageRevitalization)カンファレンス」インドネシア政府の観光省大臣が来訪。会場周辺から村全体がお祭り騒ぎに。メイン会場の42