ブックタイトル桑沢デザイン研究所教員研修会研究レポート2014

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桑沢デザイン研究所教員研修会研究レポート2014

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桑沢デザイン研究所教員研修会研究レポート2014

やるしかないつ「書」。書のみち事始め日記。その5青山眞|ビジュアルデザイン担当Makoto Aoyama以下は2009年5月以降、私し青山が書道に出会い、また桑沢の授業の中に書道が入ってきた記録である。門外漢である私がその都度考え、感じたままを記憶にもとづき表記したもので、錯誤がある場合はお許しいただきたい。2013年4月5日(金)書は文字を書く道だから、その文字には言葉(音声)があり、意味がある。人はもともと思い込みの強い動物ではある。知的な動物ゆえ、その知ということの性質上、思い込みからは逃れられないのか。文字を誕生をさせたことで、それがさらに顕著になったのかもしれない。石川九楊氏の「書くということ」に堀口大学の書いた詩、「水の面に書く」が引用されていた。2013年3月26日(火) ?遂良の雁塔聖教序を中村不折風に書いてみた。擬人臨書というのだろうか。2013年4月3日(水) ?遂良を書いたり、隷書を書いたり、ほとんど気分で書の世界を徘徊している。とりこ文字は言葉を囚人にする文字は言葉の牢獄だみいら文字は言葉を木乃伊にする文字は言葉の墓穴だ紙の上に書かれる時に美しい言葉は化石して冷たくそこに凍りついてしまふ文字は言葉の棺桶だうたうち詩が心の中に生れる時には美しい言葉で生まれて来るやうだ私はそれをがらくたな形象文字で紙の上に書きつける(中略)然し悲しい事には私にとってすべ文字はのがるる術のない宿命だ堀口大学「水の面に書く」70