ブックタイトル桑沢デザイン研究所 教員研修会 研究レポート No.44 2016

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概要

桑沢デザイン研究所 教員研修会 研究レポート No.44 2016

49図G?参照(1)宇佐美圭司、『絵画論── 描くことの復権』、筑摩書房、1980(2)岡崎乾二郎他、『モダニズムのハード・コア── 現代美術批評の地平』、太田出版、1995(3)ジル・ドゥルーズ、『カントの批判哲学』國分功一郎訳、ちくま学芸文庫、2008(4)ターナー色彩株式会社、「GOLDEN カスタムラボ」、GOLDEN ブランドサイト、http://turner.co.jp/art/golden/technicaldata/justpaint/jp13/jp13article2.html(5)ホルベイン、「2016/10/27【新製品】さまざまなツールに対応する、新感覚液状アクリル樹脂絵具。「ホルベイン アクリリック[インク]」を新発売」、ホルベイン公式ホームページ、http://www.holbein-works.co.jp/news.html(6)ホルベイン、「ホルベイン 色彩の解剖学」、ホルベイン公式ホームページ、http://www.holbein-works.co.jp/announce/anatomy.htmlおわりに 本研究によって、過去の制作活動を振り返り、これを再起動するという目標は一応果たされたと思う。ただし、本稿では「培相」の背景やコンセプトを記述するのに紙幅が足りず、あまりにも省略が過ぎる印象となった。手を動かすことと並行して、これから補ってゆきたい。 ところで、本研究において最も大きな助けとなったのは、画材メーカーの旺盛な製品開発である。とりわけ2016 年の9 月にGOLDEN からファイバーペーストが発売されたことと、同10 月にホルベインからACRYLIC COLORS[INK]とマーカー容器が発売されたことが大きい。これらの新製品がなければ、本研究の成果はかなり後退していただろう。たえず新しい製品と情報に触れ続けることの重要性を再認識した次第である。 一方で、素材や用具に関する問題にも直面した。一部の専門家しか使わない素材や用具の選択肢が減っているのである。今回の研究でも、粗目の大型画用綿布は製造業者の撤退により入手がかなわなかった。もちろん、こうした問題は新製品にも起こりうる。いかに優れた新製品であっても、需要が広がらなければ、やがて市場から姿を消してしまうのである。その意味で、本研究が新製品の優れた特性を伝えるのに少しでも役に立てれば幸いである。