スペースデザインSpace Design

内田繁ゼミ

内田繁
Interior Designer

桑沢デザイン研究所 特任教授。日本を代表するデザイナーとして国際的評価を受けるなか、世界各国での講演、国際コンペティションの審査、ミラノ、NY、ソウル等での展覧会、世界のデザイナーの参加するデザイン企画のディレクションなど、つねにその活動が新しい時代の潮流を刺激し続けている。毎日デザイン賞、芸術選奨文部大臣賞等受賞。紫綬褒章受章。旭日小綬章受章。代表作に、山本耀司のブティック、神戸ファッション美術館、茶室「受庵・想庵・行庵」、門司港ホテル、オリエンタルホテル広島、ザ・ゲートホテル雷門byHULIC他。メトロポリタン美術館、モントリオール美術館等に永久コレクション多数。

[担当教員名]
内田 繁
桑沢デザイン研究所特任教授
大松 俊紀
桑沢デザイン研究所専任教員
[共通テーマ]

弱さのデザイン

20世紀という時代は近代合理主義的思考から「弱さ」を克服し、強さ、強い社会へと向った時代である。そしてその強さは20世紀後半になると構築的で規範的、自由度の少ない状況を生み出している。環境破壊は至る所に生じ格差社会も今日社会の特性であろう。人間はそう強いものでもない。うつろいやすく、気まぐれで、傷つきやすく脆いものである。そうした人間を取巻く世界は合理主義とは整合しない。「弱さ」について考える事は今日もっとも重要なことではないだろうか。

2013年度作品紹介

Eru1 Eru2
Eru:奥野 ゆかり

自然のひかりや、イルミネーション、夜景、日常におけるひかりなど様々なひかりは人の心を豊かにしてくれます。ひかりを「幸せのかたち」というテーマに置き三つの照明器具を制作しました。素材は模型等を作るスチレンボードですが、その断面からでる淡いひかりや、角のない形等、寄り添っていたくなるような照明にしました。制作方法は一つの形からどんどん切り抜いていき、二つの点を軸に少しずつずらし接着をしました。

小村雪岱美術館1 小村雪岱美術館2
小村雪岱美術館 山尾 史絵

明治〜昭和に活躍した日本画家、小村雪岱の美術館を、彼が居を構えた東京根岸に計画した。建物が密集する土地の隙間を縫って続く構成で、全体をみると不思議なフォルムだが、入口部分は隣家や商店に自然と軒を連ねる。出入り口が4つあるのも特徴で、図書室、カフェ、ホール、細い廊下から奥へ進むと展示品が徐々に現れ、更に地下へと続くギャラリーに吸い込まれる。日常生活の中にゆるりと溶けこむ、気持ちのいい美術館だ。