2024.09.2670周年記念プロジェクト実験的ワークショップ開催
開催日 2024年9月11日(水)
オープン・ワークショップ「Exquisite corpse*(エクスクイジット・コープス) No.1 THINGINESS: 物の存在感」
2024年9月11日、Markus Weisbeck(マーカス・ワイスベック)教授、Vera Kunz(ベラ・クンツ)先生によるワークショップ「Exquisite corpse No.1: THINGINESS」を開催しました。
このワークショップでは、シュルレアリスムの手法「Exquisite Corpse(エクスクイジット・コープス)」を取り入れ、共同制作による意外性のある作品作りに挑戦しました。分野を超えて120名以上の学生が参加し、先生方にとっても大人数の学生とワークショップを行う初の挑戦でした。
3人1組のチームで「使用目的不明のモチーフ」のポスターを制作するという課題に取り組みました。
ベラ先生からは「3人でアイデアを出し合うことで、1人ではできないことも可能になります。お互いの意見を尊重しながら制作に取り組んでください。」とアドバイスがありました。
ワークショップは3つの工程に分かれており、まずは各グループが先生の用意した使用目的不明のモチーフの中から1つ選びました。桑沢の校舎内外含め、どこでモチーフの撮影をしても良いという自由な条件のもとで、様々な場所で撮影を始めました。限られた時間の中で、使用目的がわからないモチーフの特徴を探して撮影場所や撮り方を試行錯誤しました。
次の工程では、撮影した写真をA3フォーマットにレイアウトし、グラフィック表現を考えながらポスターを制作しました。第3の工程では、使用目的不明のモチーフの用途を考え、そのモチーフを宣伝するためのタイトルとキャッチコピーを付け、タイポグラフィーを加えることでポスターを完成させました。
最後には、マーカス教授とベラ先生がいくつかの作品を選んで講評を行いました。
選ばれたグループごとに制作意図やアイデアについて発表しました。
*Exquisite Corpse(エクスクイジット・コープス)= 優美な屍骸(ゆうびなしがい、フランス語: le cadavre exquis)とは、シュルレアリスムにおける作品の共同制作の手法で、複数の人間が互いに他の人間がどのようなものを制作しているかを知ることなしに自分のパートだけを制作するというもの。文章、詩、絵画などでおこなわれる。このような制作手法により、個々の共同制作者の誰も予想できなかったような、意外な作品が出現することになる。これは、シュルレアリスムにおける「集団の意思の重視」という思想と親近性を持つ。