霧ヶ峰彫刻シンポジウム
大成 浩  

「石詩」 H 1.2m W 1.2m
「石詩」 H 1.2m W 1.2m

 一昨年夏より、私達彫刻をやっている仲間が集って、長野県諏訪市の霧ヶ峰高原で五十日間ずつ制作しています。

 その理由は素材(石・木)の豊かさと自然環境の良さとでもいうか、真夏の太陽の下で思いきり仕事をしたいということでした。

 石彫、木彫、合わせて約30人が山小屋に宿りこみ、芸大講師の先輩がリーダーとなり、芸大、造形大、玉美、ムサ美、愛知芸大等の学生を含め、話し、働き、歌いというわけです。在学生は強化合宿的な意味もありますが、とにかく毎日制作に、ぼっとうできるという点で非常に密度の濃い時間となったよう思いました。

 場所は入会鉄平石採石場で、そこの玉石(輝石安山岩)を用い、道具は、こまかいものは持って行きますが、大きな、ダンプトラック、ブルトーザー、サク岩機等は北沢鉄平KKの好意等で現場のものを使わせてもらっています。

 朝の6時頃より夕方7時頃まで、かなりの重労働ですが、スケールの大きな高原で真黒になりながら思いきりノミをふるう生活、その中から造形美とでもいうか、大自然のいぶきとでもいうか、とにかく自分の言葉をみつけようと、あせをながしている毎日でした。

霧ヶ峰彫刻シンポジウム   霧ヶ峰彫刻シンポジウム

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