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桑沢デザイン研究所教員研修会レポート2012

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点を今の視点で熟考すればするほど、“これはおかしい”という事実も多々あることに直面する。例えば、道徳の授業の“いじめ”に関する問題。これは答えはなく、一見素晴らしく誰もが腑に落ちる着地点に見えても、当事者によってその答えが正しくはないからだ。なので、そのような部分はあくまで現在の教科書の結論から脱しないことや、授業を受けとる側にキチンと考えてもらう設定にする着地点に決めていった。この結論までの話し合いは、目に見えるカタチには進んでいないが、ゼミ生は作り手としてどういう立ち位置で制作するのかの心意気の発見につながったのではないかと思う。彼らにとって成長に有意義な時間になった。この軸を完全に共有しながら個々のアイデアから具体的なカタチへ落としこんでいった。代とても高価だと感じる感覚で。味、香り、原材料、焙煎方法、入れ方まで相当要求があり、それらをクリアしていなければ価値はないくらいの判断がほとんどの人間にあてはまってしまうリアルを売り手が理解していなければならない。よって、500円の価値とリアルの世界観の厳しさを髄まで知っておいてから熟考して行動する大切さを教えていただいた。無料で展示するのだから‥という制作者側の気持ちの中で、以上のような戒めがないと、結果人の気持ちに響かないことも同時に認識してもらいながら制作進行した。リアルの捉え方作品を人前に発表することは、いくら入場料無料とはいえ、メッセージを伴う以上、情報発信者として責任がある。特に今回のテーマが教育なので情報に間違いはあってはならないし、アイデアものにしたとたん、その教育分野を軽んじてみられる危険性もある。そのあたりのトーンを肌として想像しながらリアルに制作するよう指示を出した。例えば、アートディレクターの菊地敦己氏の話だが、昔コーヒーショップを経営した時のエピソードで、一杯500円のコーヒーを出していた時、売り手側はそれほど儲からない価格帯な印象に対して、客側のリアルは、一杯500円のコーヒーは今の時30