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桑沢デザイン研究所教員研修会レポート2012

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桑沢デザイン研究所教員研修会レポート2012

「来たれ!未来のクリエーター桑沢学園のアート&デザイン展」の開催小関潤|造形担当2012年7月28日から9月2日まで、八王子市夢美術館において「来たれ!未来のクリエーター桑沢学園のアート&デザイン展」が開催された。この展示会は本学園創立者である桑澤洋子先生の生誕100年を記念する事業「SO+ZOMOVEMENT」の一環として、公益財団法人八王子市学園都市文化ふれあい財団と学校法人桑沢学園の共催によりおこなわれた。夏休み期間中の子供たちやモノづくりを目指す若者たちを対象に、アートやデザイン作品の視点や発想のおもしろさ、モノづくりでの視野の広げ方などをテーマに、アートやデザインの創造を楽しみながら考えることで、未来のクリエーターを育む「体験型」の展示会として企画された。会場構成は展示Aと展示Bの2つに分け、展示A「これもアート?デザイン?」では、視点や発想のおもしろさを感じさせる桑沢学園出身の作家のアートやデザインの作品を展示した。展示B「アートとデザインの素?基礎造形を楽しもう」では、アートやデザインの創造に必要な能力である、モノの見方や発想力などの育成のためにおこなわれている基礎造形教育の課題作品や教材などを展示した。また、出展作家と桑沢学園教員よって、子供向けのワークショップも実施された。このレポートでは、本展の実行委員として展示の計画、実施に携わった展示B部の展示作品やその説明文を中心に報告をおこなう。基礎造形教育は、デザインやアートにおける着想やコンセプトの設定から問題の解決や創作に至るまでの過程に必要とされる能力である、モノの見方やモノを感じ取る感性、発想力や構成力、造形力や表現力などを、さまざまなアプローチの造形作業を通して学ぶ教育分野である。桑沢デザイン研究所では、すべてのデザイン分野に共通して求められる基礎能力として、基礎造形教育の研究と実践に長年にわたり取り組み、それが本研究所のカリキュラムの特徴となってきた。現在は、総合デザイン科(昼間部)1年とデザイン専攻科(夜間部)1年の一部のコースでこれらの授業をおこなっている。また、デザイナーの育成だけでなく、創造的な生活や社会活動を目指す一般社会人にもその対象を広げ、2005年から基礎造形専攻科(夜間部付帯教育:1年制)も開設された。展示B部では、造形分野担当の佐藤竜平先生、大久保晃先生と共に、これらの授業でおこなわれた課題作品、その制作過程、教材、子供向けの説明文などの展示をおこなった。このような学校の教育内容が公営の美術館で紹介されることは稀であり、基礎造形教育の意義と必要性を改めて内外に示し、また、子供や若者たちにデザインの楽しさや魅力を伝える非常に貴重な機会となった。エントランス全景64