ブックタイトル桑沢デザイン研究所教員研修会研究レポート2013

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桑沢デザイン研究所教員研修会研究レポート2013

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桑沢デザイン研究所教員研修会研究レポート2013

トに数通りのやり方で応えることで、“あきらめなくてよくなるコンセプトと絵づくり”が存在することを肝に命じたい。そして“本質を追求する姿勢”。作者と鑑賞者が“繋がる唯一の手段”は、本質を物語った表現定着である。ズ(光の拡散)することにより、モチーフと時間を柔らかな印象へ結んでいると思う。写真7は白の背景に白いモノ(今回は豆腐)でも色階調を豊かに見せる表現。写真8は質感を誇張しながら柔らかい印象も目指した表現。写真9はTDWで使用した写真で、ボケを活かしてモノを大きく見せる手法。もち表現定着例ろん彫刻作品が素晴らしいのもあるが、その魅力を写真表現で誇張できたように思う。総合力で賞も穫研究を続けている写真表現と光の演出は奥が深いが、その成果や知識、技法の向上がすぐに学生へ還元される。その理由は、現在のデザインとアートディレクションの現場では余程のクオリティが要求されない場合、カメラマンに発注できないケースが増えている。つまり、写真と機材の理解まで熟知した人間が必要とされている訳である。自身のスキルがそのままクオリティとして原稿に反映されてしまう時代。それらを解消すべく、少しでもイメージに近づく絵づくりのために実験した。自然光とわずかな光という制約の条件の中で撮影したものを添付する。写真6は、ベーシックな横からの光。ディフューれたので、役にたてたのは嬉しい。これらの技法で、パッケージ作品や立体作品写真も、こういった柔らかな写真にしたいというリクエストも多いため添付した。また、これらは明るいレンズがあるとより有利に働くことがあるため、学生にレンス自体貸し出すこともある。その成果が写真10。少し荒さが目立つ写真だが、研究成果が還元されている実感が伴う。ただ、これらは被写体が小さいものに限定されるため、今後、多灯での光で研究していき、人物撮影など自身のスキルの向上と共に制約のある場所や状況でも可能になるよう、フィードバックしていく方向に向かいたい。写真6自然光のみで光があまり入らない悪条件だが、明るいレンズで柔らかく表現されているベーシックな写真。28