ブックタイトル桑沢デザイン研究所教員研修会研究レポート2013

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桑沢デザイン研究所教員研修会研究レポート2013

不完全であった仏法経典も完全なものとなり、罪深い民衆も幸せになることができる。苦悩の中から衆生を救い、欲望の中にある者に光を与えて、悟りへと導くことができるのである。ここに、人は悪事を行えば悪業によって地獄に堕ち、善事を行えば善業によって天国にのぼることを知る。そして、堕ちるかのぼるかは、人が何に心を託すかにかかっているのだ。たとえてみれば、桂の木は厳しい高山に生えても雲や露がその花をしっとりと濡らして潤いがある。また泥の中に生きる蓮の葉が清らかあることも同様である。これは、蓮の葉が本来清らかなためでもなく、桂がもともと立派であるためではない。桂の木は生れたところが厳しい高い山なので、下界の汚れや塵にも煩わされることがないのであり。また、美しい蓮の葉はたとえ生まれた場所が泥の中であってもその汚れを寄せつけない。何も知らない草木ですら、善い境遇にあれば善事をするものである。ましてや知識と分別を持っている人ともあろうものが、善事をもとめなくてよかろう筈があるまい。この経文が広く流布して日月と同じように限りない命を保ち、この幸福が隅々まで行きわたり、天地と共に永く大いなるものであってほしいと願ってやまない。永徽四年(六五三年)、癸丑の歳、十月己卯朔、十五癸巳建。中書令たる臣下・?遂良書人の髪の毛で作られたアルファベット。(Hair Alphabet中村桃子)超訳青山眞参考文献?遂良雁塔聖教序マール社2013年2月22日(土)今日から卒展だ。ことしもいろいろとあったが、また一つ仕事が終わった、という感じだ。浅葉ゼミになってからは4回目の卒展。毎年、2年生対象のゼミ説明会で書道をすることを強調しているが、学生の反応は、それにひく人、魅かれる人に分かれる。浅葉ゼミ生になる学生は基本的に文字が好きな学生が多い。文字はグラフィックデザインの基本だと思う。その魅力は文字という規範の中での創造であり、また言葉が持つ概念とのコラボレーションだと思う。学生らしい発想で自分なりの領域にテーマを見つけて研究している。地味で今はやりのスタイルではないかもしれない。また、決して作品のレベルも高くはないかもしれないが、浅葉ゼミで学んだことが原点になり、彼らの未来の創作活動のスタートになってくれればと願う。紙に糸で縫ったフォント。(OTO ?音?石橋ちひろ)木材で作られたひらがな。(のびもじ鈴木芹奈)書はおもしろい。奥が深い。もっと早く始めるべきだったと思う。以上が「書のみち事始め」の四年目の記録である。正八面体の組み合わせで作られた立体フォント。(CLOUD TYPO久保夏生)67