ブックタイトル桑沢デザイン研究所教員研修会研究レポート2013

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桑沢デザイン研究所教員研修会研究レポート2013

トーマス・ヘザウィック|上海万博UKパビリオントーマス・ヘザウィック|新型2階建てバスレクチャー2日間で世界のトップデザイナー30組以上ものレクチャーを聴ける、効率の良いAGIの会議。両日最初のレクチャーは他分野からの著名なゲストスピーカーが飾ります。23日は陶芸家のエドマンド・ドゥ・ヴァール氏による著書『琥珀の眼の兎』に関連したレクチャー。24日はテレンス・コンラン卿から「現代のレオナルド・ダ・ヴィンチ」と称されたというデザイナーのトーマス・ヘザウィック氏のレクチャー。『琥珀の眼の兎』は氏が相続した日本の「根付け」コレクションから始まる一族の物語で、日本も深く関わる壮大な物語に引き込まれました。トーマス・ヘザウィック氏のレクチャーは氏のデザインの解説が主でしたが、その発想力とデザイン、造形の素晴らしさは「天才」と呼ばれるのにふさわしいものであり、浅葉所長はじめAGI会員も大興奮でした。上海万博の英国パビリオン、ロンドン五輪の聖火台のデザイン、新型2階建てバスのデザインなど、コンセプトを含め、東京オリンピックや今後の日本の公共デザインが参考にすべきデザインの連続でした。AGIのレクチャーは、新しい会員は自身のグラフィックの作品の説明をしますが、その他の会員はデザインに限らず、何でも自分の興味のあることについて話す、というルールなので、2日に渡るレクチャーでも飽きる事なく楽しめます。また、新会員(とはいっても世界的に有名なグラフィックデザイナーばかりです)が「AGIに入れて感無量、光栄です。」と緊張しながらレクチャーするので、グラフィックデザイン業界におけるAGIの団体としての格式の高さが伝わってきました。レクチャーの合間のティー・ブレイクや、ランチでレクチャーが面白かった会員と話したり、名刺交換をしたり、気軽に交流出来るのも良いシステムだと思いました。ガラ・ディナーロンドン会議には予想外の250人も参加したため、元々予定されていた「ワッピング・プロジェクト」という会場には入りきらなくなってしまいました。そこで、会場を急遽変更し「ロンドン自然史博物館」の中央ホールにてガラ・ディナーが行われました。大聖堂を思わせるロンドン自然史博物館は、1881年に開館されたロンドンを代表するロマネスク様式の美しい建物です。荘厳な建築と豪華なテーブル・セッティング、更には中央ホールに鎮座する恐竜ディプロドクスに、さすがのAGI会員も大喜びでした。浅葉所長と私は同じテーブルだったロンドンのデザイン事務所「North」のStephen Gilmoreさんと日本のデザインについて話しあいました。ステファンさんが制作中の漢字のロゴに浅葉所長がアイディアを提案するなど、楽しく交流を深めました。6