ブックタイトル桑沢デザイン研究所教員研修会研究レポート2014

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桑沢デザイン研究所教員研修会研究レポート2014

青のドローイングーペンで刻む南蓼科プロジェクトー藤原俊樹|スペースデザイン担当Toshiki Fujiwara樹輪線が引かれる。まず一本、それからまた一本、また一本と。線は網となって地を囲い込み、最初の独立したグラフィックな要素は見えなくなって、一つの画面が構成される。ボールペンは硬質な素材の上では、それ独自のグラフィックな特質を失う。?中略?彫刻としてのドローイング、行為としてのドローイング、ドローイングとしての彫刻、ドローイングとしての行為、だが実際にはこれではあまりに簡潔すぎる。?中略?青は物質的で具体的なものであり、(その多彩さで遠近を表す力ゆえに)時間と空間を通じて流れる要素であり、生命を持った色でもある。象徴的には、青は始まりと終わりの色であるとともに、空虚さの色でも、充満の色でもある。昼も夜も薄暗さから始まって終わるが、青はまた「青い時間」の色でもある。青は我々の世界を描き出す色でもある。そのため、青は我々に対して魔力を持った色と言ってもいい。青は我々のぐるりを取り巻いている。青は我々の存在の条件なのである。?中略?一本の線をずっとたどると(動物が白い紙の上を歩いて行った後を追うように)、奥深さ、多層性が出てきて、その次に何本も近接して引かれた線や、重なりあい、濃淡、線の動きの違い、太い細い、色12