ブックタイトル桑沢デザイン研究所 教員研修会 研究レポート No.44 2016

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概要

桑沢デザイン研究所 教員研修会 研究レポート No.44 2016

71(出典 ごえん分校フェイスブックページより)(出典 東京裏山ベースWEBページより)3-2「こどもといっしょに東京をつくる」 Spedagi_TOKYO はこの子ども向けのランバイク(バンブーキッズバイク)を軸にプロジェクトを進めています。現在、「都市× 林業」「都市× 農業」として2 つのプログラムの具体化が進んでいます。こどものための初めての自転車となる「バンブーキッズバイク」を親子で組み立て、これを通して東京の林業について学んだあと組み立てたバイクでフィールドランニングを楽しみ、東京の野菜を使ってじぶんで作るランチで都市の農業に触れる体験プログラムです。バンブーバイクを用いたワークショップを地域のリソースとコラボレーションして開催することで、地元の子供たちや地域を訪れる親子に参加してもらい、地域と都市のネットワークの重要性を楽しく学ぶ機会を作りたいと考えています。未来の東京を、都市と農村の双方の子どもたちと一緒に作っていきたいのです。■「東京× 林業」 武蔵五日市で多摩産の木を知る。 面積の3 分の2 を森林が占める森の国、日本。そして東京都もまたその面積の4 割は森林です。その多くは高度成長期の1960 年代、地方から都市部への人口流入による住宅需要を見越し、建築材のためとして植え替えられた人工林です。長い時間をかけて育てられたスギやヒノキの多くが伐採時期をむかえていますが、木材価格の下落などにより伐ることのできない人工林が増えています。人手の回らない森林ではニホンジカ等による獣害が増え、土砂崩れの危険性も高まっています。近年、東京の多摩地域で育てられた木材を「多摩産材」と銘打って活用を促しています。五日市でもたくさんの森林ボランティア団体が林業の仕事を伝える活動を行っています。ごえん分校は、旧街道沿いの町家を改装し地域活動拠点としてオープンした体験カフェです。また、この地域一帯は自然環境とアクセスの好条件から、都心からのサイクリングフィールドとして人気のあるエリアでもあります。そんなサイクリストの交流拠点となっているのが武蔵五日市駅前のカフェ・東京裏山ベースです。 「こどもといっしょに東京をつくる 東京× 林業」のプログラムはこの多摩産材を扱う秋川木材協同組合とごえん分校を運営する株式会社森未来、東京裏山ベースの協力のもと五日市ごえん分校・東京裏山ベースでの開催を計画しています。じぶんで組み立てたバンブーバイクで多摩の森林を駆けて、東京の林業に触れる楽しい体験プログラムです。