ブックタイトル桑沢デザイン研究所 教員研修会 研究レポート No.45 2017

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概要

桑沢デザイン研究所 教員研修会 研究レポート No.45 2017

6.〈セヴェンヌ白〉生地のパターン・縫製の変更・パターン変更サンプルBでは上半身と下半身両方にギャザーを寄せて縫い合わせたが、〈セヴェンヌ白〉生地が裂けてしまうのでウエストにベルトを入れるデザインに変更した。サンプルBはミシンで縫う部分が多かったがウエストベルト裏、スカートの裾上げ等ミシンを使用せず手まつり始末にした。・縫製変更生地の補強のためベルト布に流通している接着芯の中で一番薄くて軽いタイプを選択し接着した。さらに生地が脆いので裏側のもベルト生地を付けた。つまり、ベルトを二重仕立てにした。7.まとめ〈セヴェンヌ白〉生地のドレスを制作して、大変な思いをしたが生地が軽やかで張りがありサンプルBとほぼ同じ、パターンだがシルエットが全く違うドレスとなった。研究してみて同じパターンでも生地によりフォルムが違い同じとは思えないドレスになったことに驚きを感じた。今回の研究は、伊豆原教授を筆頭に蚕業技術研究所の協力、各専門西陣の伝統工芸士の先生方等様々な方が共同研究に加わっており大掛かりな研究である。その研究に参加できたことは名誉なことであり夢がある研究だと思った。この研究は蚕の新品種を開発し新しいシルク生地を研究して、将来は流通できるシルク生地を流通させることまで、考えている。今後もこのプロジェクトに参加していきたいと思う。さらに今後の研究として現行蚕品種との素材感の比較のため同デザイン、同パターンで他のシルク生地でドレスを制作していく。現在次の生地でドレスを制作中である。※参考文献「染織情報αアルファ」「科学研究費研究成果報告書」繭「セヴェンヌ白」の写真は伊豆原教授提供77