ブックタイトル桑沢デザイン研究所 教員研修会 研究レポート No.45 2017

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概要

桑沢デザイン研究所 教員研修会 研究レポート No.45 2017

図D-1.「COMPOSITION」図D-2.「COMPOSITION」図D-3.「COMPOSITION」図D-4.「COMPOSITION」図D-5.「COMPOSITION」また「COMPOSITION」(2016)では、通常は基盤の上に配置される電子部品をつなぎ、アクリルで固定することで、光を放つ製品へ仕上げている。ここでは隠されるべき「機構」とそれを包み隠す「外装」という区別も生じない。プロジェクトの説明にもあるように、まるで土からうつわがつくられるように、あえて「素材」と「製品」を分けずにとらえようとする[図D-1,2,3,4,5]。これらの取り組みではプロダクト(量産)/クラフト(個別)という制作分野や生産者(能動)/消費者(受動)という制作されたモノを扱うときの役割、製品(全体)/素材(部分)という制作されたモノの完成形のイメージなど、制作時にしばらく不動の前提とみなされてきた概念や自明であった境界線が問い直されている。具体的なモノを生み出し、それを展示することを通じて、制作についての新たな考え方を提案し、視点の共有をはかっている。80