プロダクトデザインProduct Design

渡辺弘明ゼミ

渡辺弘明
Designer

1984年、桑沢デザイン研究所リビングデザイン研究科卒、リコー入社。のちにfrogdesign、zibaDESIGNを経て、1995年、プレーン設立。PC、通信機器、家電、AV機器等コンシューマー機器から、医療機器、試験器に至るさまざまなメーカーのプロダクトデザインを手がける。グッドデザイン賞審査委員。

[担当教員名]
渡辺 弘明
 
本田 圭吾
桑沢デザイン研究所専任教員
[共通テーマ]

自由テーマ

デザインは日常の行為です。デザインの対象は如何なる場所にも存在ますが、そこにはいつも大きな壁があります。見慣れた物や慣習、既成概念と呼ばれるもので、当たり前と思った瞬間から思考を停止させクリエイティビティを阻害します。これから巣立つ学生が社会に於いて“知る”ことは既成概念を増幅させることにも繋がり。私が求めたいのは“当たり前”にも疑問を持ち、完成度、実現性など二の次、提案性溢れる作品。のびのびとした学生らしい夢のある未来を語って欲しい。

2013年度作品紹介

works_watanabe1-1 works_watanabe1-2
点字学習機器「braille study」:3D青木 真理

従来の点字学習の教材は非常に大きく重く、高価であり、学習の時間と場所の制約を大きく受けている。その上、クラウドデバイスが身近になりつつある中、健常者と視覚障害者の情報アクセス格差は広がる一方である。「braille study」は視覚障害者が直感的に操作できるよう配慮された、点字学習モバイルデバイスである。パッドスタイルのデバイスは、電気活性ポリマーによって点字が立体的に浮き上がる仕組みのタッチディスプレイを備え、指先で電子ブックのように点字読書が可能。またモード切り替えを兼ねる点字入力キーボードの採用で「読む」「書きながら読む」「書く」など学習方法や用途に合わせて幅広く使用可能な点字学習機器である。

works_watanabe2-1 works_watanabe2-2
次世代自転車用信号機システム「signaline」:3A伊寶 俊一

これからの自転車社会に相応しい新しい交通信号機システムの提案。自転車走行の法改正とともに国内の都市部の主要道路では急ピッチで自転車専用レーンが整備されているが、交通整理の要である信号機は旧態依然である。「signaline」は新たに自転車レーンを整備する際に設置する、自転車の為の専用信号機とそのシステムの提案である。従来の歩行者用や自動車用信号と共存しても誤認しない専用信号システムやインターフェイスを提案し、また、交差点全体を再デザインして次世代のサイクルフレンドリーな都市交通の実現を目指している。