日本で最初の『デザイン』学校で未来を創造する【専門学校桑沢デザイン研究所】

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卒業生インタビュー

陣内裕子

デザイン専攻科 スペースデザイン専攻
2010年卒業

陣内裕子 / ブランドマネージャー

陣内裕子

ブランドマネージャー

  • 1986年佐賀県生まれ
  • 2008年活水女子大学健康生活学部生活デザイン学科卒業
  • 2017年2016株式会社入社(設立2015年)

デザインの根幹は物事の本質を探り
今、必要なパフォーマンスを考えること

有田焼のブランドである「2016/」のブランドマネージャーをしています。この「2016/」はその名のとおり、2016年に佐賀県の有田焼創業400年記念事業の一環としてのプロジェクトから生まれました。関わったのは地元の商社や窯元の方たち。400年記念事業だけで終わらないために、2016株式会社を立ち上げました。

事業のスタートが有田焼創業400年記念でしたから、次の400年先まで有田焼を受け継いでいくという使命感があります。私の仕事は、有田焼のブランドを社会に提供するためのプロモーションです。たとえば、ポップアップショップを出店する際には、空間のデザインをはじめ、それに関わるすべてを企画して提案します。また、カタログ制作にあたっては、デザイナーやカメラマン、スタイリングなどを決めるディレクターのような立ち位置で、全体を俯瞰しながら進めます。ものをつくるというよりも、どのように社会に取り扱ってもらうかといった、商品の見せ方を考えることが中心です。ジャンルにとらわれず幅広いデザインに携わっているといえるでしょう。

もともと私は言葉で人に何かを伝えるのがあまり得意ではありませんでした。大学を卒業後、社会に貢献するためにはどうしたらいいかと考え、言葉以外のコミュニケーション方法を探していました。当時、大学で開催された建築家の隈研吾さんのインスタレーションのお手伝いをした時、そこで初めて空間をつくるという仕事を知り、直感的に「これだ!」と思ったのです。その後〈桑沢〉の説明会に行って「〈桑沢〉は技術だけでなく、本質的なデザインとはどういうものなのかを教える学校」という話を聞いたことが、入学の決め手となりました。

〈桑沢〉ではデザインの根幹を学び、体得することができたと思います。それは物事の本質を探り、見極め、今自分が立っている場でどのようなパフォーマンスが必要かを考える力です。現在の仕事においては、デザイナーの意図を汲み取ることはもちろん、デザイナー本人の中でもまだ形になっていない無意識的なことも捉えなければなりません。また、自分で実際にグラフィックや空間をつくる際に、汲み取った本質や、自分自身で設定したコンセプトをどのようにデザインとして表現するかを考えるうえで、〈桑沢〉での学びが活かされています。

社会に出て強く感じるのは、形や表面的なことだけでなく、そこに至るまでのコンセプトメイキングや自分自身の「知る・探る・意図設定」をしっかりと認識することがとても重要だということです。だからこそ強いアイデンティティが生まれます。それは〈桑沢〉で培った鍛錬の賜物だと思っています。

 <インタビュー 2022年3月>©桑沢デザイン研究所

陣内裕子

「2016/ Catalog」
陣内さんがディレクションを担当したカタログ。16組それぞれにコレクションが分かれており、全てがまとまってプロモーションを行うこともあれば、個々になることもある。まとまった1冊となった時、個々のリーフレット1枚となった時、手に取りページを開く風景、1ページ目から2ページへと開いていくときの印象、置かれる空間、商品と共に並べた時、数年後の経年変化した姿なども含めて、ブランドと同じく末永く愛される1つのプロダクトとなることをコンセプトとした。

 <インタビュー 2022年3月>©桑沢デザイン研究所

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