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卒業生紹介

喜多 理恵

総合デザイン科 ファッションデザイン専攻
2001年卒業

喜多 理恵

kitakikaku(キタキカク)
ファッションデザイナー

根源的で先進的な授業。20年前に学んだスキルに時効なし
自分のブランドを立ち上げて、東京をテーマとしたクリエイションを発信しています。主にバッグとアクセサリーです。オーダーに応じる形で制作する通販カタログなどの仕事と、自分の好きなようにつくって百貨店の期間限定イベントや専門店においてもらう仕事との2本立てで、企画、製造、卸し、小売り、すべて自分でやっています。ブランド立ち上げ時にはアピールするために合同展示会に出展したり、企画書をバイヤーさんに見ていただいたりしました。販売力のある企業としての評価を得るためにはしっかりした企画書を用意して、きちんとした身なりで営業をかけることが重要です。もともと高価格帯で、そこそこ年齢を重ねた方に使っていただけるようなものを目指してつくっていたところ、百貨店やホテルインショップからの引き合いをいただけるようになりました。そういった意味では、当初目指したものを幸いにも実現できていると思います。

ファッションの勉強をしたくて〈桑沢〉で学びました。もう20年も前のことですが、いま振り返るとファッション以外でもインパクトのある授業が多かったと思います。たとえば、ヒトの原始の道具について考える「火起こし」の授業では、自分にでき得る最小サイズの折り鶴を折ったりよく飛ぶ竹とんぼをつくったりするなど、原始的なアイテムを制作して自分の限界を探るという内容が印象的でした。また、WebサイトをHTMLで手打ちして作成する授業がありましたが、当時はまだまだインターネットが身近に普及していない時代でしたから、いま考えると相当先見の明があったのではないでしょうか。

ファッションの授業についていえば、ダーツの位置や分散の仕方がシステム化されてれていたりと、パターンが理論的かつ数学的でした。授業時間としては他の服飾系専門学校と比べると少ないかもしれませんが、技術的にはとても高度なものを身につけることができました。さらに売り場の階数、価格帯、店舗のイメージカラーなどの設定から全部プロデュースするような、かなり専門的な企画の授業があります。また実在する2店舗に置いて、それらのリッチと業態に差がないにもかかわらず、集客に差が出ているのはなぜなのか、その原因を分析する授業もありました。振り返ると、とてもレベルの高いことをしていたと感じます。〈桑沢〉時代にそういう下地をつくってもらったおかげで、いまさまざまな業務ができるのかもしれません。卒業して20年経っても〈桑沢〉での授業が効いているという実感があります。それだけ価値の高いものを得られたということでしょう。

西陣織のクラッチバッグをデザイン


<インタビュー 2019年3月>©桑沢デザイン研究所 卒業生一覧へ戻る