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卒業生紹介

髙平 洋平

総合デザイン科 スペースデザイン専攻
2011年卒業

髙平 洋平

インテリアデザイナー
2005年、東京都立豊島高等学校卒業
2011年、株式会社内田デザイン研究所
2020年、桑沢デザイン研究所 専任教育職員

「内田デザイン研究所」に入所して4年目、内田繁所長の指導のもと、ホテルや旅館の改装や展覧会会場のデザインの仕事などを担当しています。
〈桑沢デザイン研究所〉で過ごした時間は、ゼミの担当教員がいまの上司であることにもつながっているのですが、デザインの現場に近く、新しい発見や次の一歩を踏み出すためのヒントに充ちていました。

もともと大学で情報デザインを学んでいましたが、1カ月ネパールを旅して、デザインを根本的に勉強し直したいと思い立ち、〈桑沢〉に入りました。空間デザインを選んだきっかけは、1年次の基礎デザインの授業と、旅行で行ったニューヨークでの体験が決め手でした。ディア・ビーコンという現代美術館で、リチャード・セラの彫刻作品を見たのですが、巨大な鉄板の塊の中に入り、巡回して辿りついた円形の空間があまりにも劇的で、感動をおぼえました。もともとビジュアルデザイン専攻を希望していましたが、それらの体験から、迷うことなくスペースデザインに進みました。
2年次に取り組んだ、篠原一男設計の住宅横に、住宅を設計するという課題も印象に残っています。現代は透明で軽やかな建築・デザインが主流ですが、篠原氏の空間がもつボリューム感と、その魅力を最大限に導き出す象徴的な視点に驚かされました。当時の自分にどこまで理解できていたかは、はなはだ疑問ですが、現代に逆行するようなプロポーションや量感が体に染みてきて、作品のリサーチを通しその時代の人たちの思いを深く体感することを学んだように思います。

今の仕事では、自分が描いた線が形になるのが面白いと思う反面、ここは足りなかった、神経を払うべきだったと反省することも多い日々です。しかし、私が経験したように、いつか人の心を動かせる空間をつくっていきたいと思っています。 左)「THE MIRROR」展 レセプションデザイン 写真=Takahiro Fukumori 右)福島ホテル辰巳屋 しのぶの里  写真=Satoshi Asakawa

左)「THE MIRROR」展 レセプションデザイン 写真=Takahiro Fukumori
右)福島ホテル辰巳屋 しのぶの里 写真=Satoshi Asakawa

I内田デザイン研究所展2012  写真=Satoshi Asakawa

内田デザイン研究所展2012 写真=Satoshi Asakawa


<インタビュー 2015年3月>©桑沢デザイン研究所 卒業生一覧へ戻る