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卒業生紹介

塚越 龍馬

デザイン専攻科 スペースデザインコース
2012年卒業

塚越 龍馬


株式会社ブルースタジオ入社
アーキテクト

人と人との関係の中で、考えて空間を設計する
建築や遺跡に興味があり、高校卒業後、半年働いては半年海外に行くという生活をしていました。特にインドで人間らしく生きる姿や遺跡や火葬場など、場所に紐付く建物に惹かれ、空間や場や人のデザインに興味をもちはじめました。

この会社では「人と地域と時間を、物語としてつなぎ直す」、具体的にはリノベーションを通して付加価値を生み出すための建築企画、設計、コンサルティングの仕事を行っています。行政に向けた公共施設、集合住宅などの法人向けの部署と、個人住宅や商業店舗を手がける部署があり、どちらかといえば後者の仕事を多く手がけています。家具までデザインしたり、周辺のコミュニティデザインへと範囲を広げたり、任せられているぶん大変ですが、自由に幅広く仕事ができています。

〈桑沢〉で印象深かった授業は、大松俊紀先生の、建築家・篠原一男の作品集をひたすら手描きで模写するというものでした。実際に仕事をはじめると、手書きでプランニングすることが多く、自然と手が動いてプランニング力を評価してもらうことができました。

先生方の話も記憶に残っています。ある先生の「自分はいつも電車に乗るとき、周りの人の靴や持ち物を見て、その人にはどんな癖があり、何が好きでどういう生活をしているか想像している」という言葉から、観察の意味を考えました。また別の先生からは「デザインを見たときに、直感的に『いい』と思ったら、『何がいいか』を客観的にとことん分析すること。それが後々アウトプットするときに役立つ」といわれ、普段から分析する習慣がつきました。

設計は、接客業に近いと感じます。お客様が本当に求めている空間は何か。1ミリでも自分が先を行かないとお客様が求める100パーセントにはならない。期待をよい意味で裏切ることを意識して、あえて提案していくのが仕事。人と人との関係の中で、考えて空間をつくるための方法は〈桑沢〉で培われました。ものをつくることに関わる対象が、今の自分にはたまたま建物であるというだけで、コミュニティのデザインもあれば、話すことで解決するデザインもあります。将来は建物以外のものにも幅広く興味を持ち、多様な視点でデザインに関わっていきたいです。

「逗子山の根の家」。築70年の木造平屋の構造柱と補強柱を残した、壁のないオープンな空間


<インタビュー 2020年3月>©桑沢デザイン研究所 卒業生一覧へ戻る