この作品展示会は本校の卒業年次にあたる昼間部 総合デザイン科3年、夜間部 デザイン専攻科2年、また基礎造形専攻の作品が展示されています。
信州・八ヶ岳の中ツ原遺跡で発見された縄文時代の土偶「仮面の女神」を見ると日本人のクリエィティブの原点の姿があります。四千年という時は流れましたが、現代の学生達の精神と肉体にも無限の可能性を秘めた同様のパワーがあると思っています。
この展示会は、学生達が来るべく新しい時代の要求と、自分の感性との接点で、どのようなクリエーションができるのかを深く思案した作品群だと考えています。もし、ここから私たちの未来へのパワーを感知することができるならば、彼らの今後のデザイン活動に大きな期待を見い出せるものと私は信じております。
ぜひご来場の上、ご意見ご感想などいただければ幸いです。
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Tel. 03-3463-2431
スペースデザイン夜間部学生による、2年次 後期課題制作からの選抜作品です。
空間デザインとは、自然や社会など、人間を取り巻くすべての環境や要素を相互に結びつける行為であります。
「空間デザイン」という行為の可能性を再度深く見つめながら、空間を構成しているエレメント、そしてインテリア、住環境の3つを主軸として、これからの空間デザインのあり方を提案します。
ビジュアルデザイン夜間部学生による、必修科目[ビジュアルデザイン]からの選抜作品です。この授業では、人を魅了する豊かなビジュアル表現の可能性について、こだわりを持って制作してきました。様々な情報やビジュアルが溢れている今の世の中で、目を惹くことはそう簡単ではありません。
それでも魅力あるビジュアルを目指して、どうしたらいいかを研究し、試作を重ねていきました。作品を通して、彼らの熱意を感じていただければ幸いです。
ビジュアルデザイン夜間部学生による、各必修科目における課題制作からの選抜作品です。ビジュアル分野には、多くの専門的なジャンルの授業があります。
『アドバタイジング』、『エディトリアル』、『パッケージデザイン』、『Webデザイン』
これら複数の専門分野の授業を通して、自らの進むべき方向性を探ってゆきます。
ビジュアル分野ならではのバラエティ豊かなアイデアと表現、 そしてデザインに対する彼らの熱意を感じていただければ幸いです。
Art Director
1940年神奈川県生まれ。桑沢デザイン研究所卒。
佐藤敬之輔タイポグラフィ研究所において文字設計を修行。64年ライトパブリシティ入社、東レ、キューピーマヨネーズなどコマーシャルの仕事で注目を集める。75年浅葉克己デザイン室設立。以降アートディレクターとして日本の広告の第一線で活躍。87年東京タイポディレクターズクラブ(TDC)設立。
会長として運営する傍ら、アジアの文字文化に着目、文字と視覚表現の関わりを追求し、その過程で中国少数民族ナシ族に伝わる象形文字・トンパ文字と出会う。99年には現地で個展開催。
08年東京ミッドタウンにて「祈りの痕跡展」開催。09年「デザインの港 浅葉克己展」開催。10年東京ミッドタウンにて「REALITY LAB再生創造」開催。15年銀座gggにて「ASABA’S TYPOGRAPHY」展開催。16年京都dddにて「アサバの血肉化」を開催。日
宣美特選。東京ADC各賞。東京TDC賞。毎日デザイン賞。日本宣伝賞・山名賞。日本アカデミー賞最優秀美術賞。グッドデザイン賞。紫綬褒章。旭日小綬章。桑沢賞デザインオブザイヤー賞ほか受賞歴多数。東京TDC会長。東京ADC委員。JAGDA会長。AGI(国際グラフィック連盟)会員。六本木男声合唱団幹事。日本卓球協会評議員・国際委員。卓球6段。
第十代桑沢デザイン研究所所長。
君たちの血の中には、前衛の血が流れている。例えば「縄文」。
信州・八ヶ岳の中ツ原遺跡で発見された「仮面の女神」を見ると日本人のクリエィティブの原点が全て秘められている。
四千年という時は流れたが、君たちの精神と肉体にはそのパワーが秘められている。
Illustrator
桑沢デザイン研究所グラフィック研究科卒業。フリーのイラストレーターとして雑誌、広告などの印刷媒体,Web コンテンツなど幅広いジャンルでへイラストを提供する。
最近の仕事にポッキー「カンパイ シェアハピ Fes.」アバター制作など。第24 回桑沢賞受賞。
当ゼミはグラフィックデザインの一要素であるイラストレーションを多角的にとらえ前期では共通の課題、後期では各自の作品ファイル制作による実践・講評をくりかえし「1枚1枚を描き上げる力」「描いてつたえる力」をつけてきました。
共通テーマにある「ひらく」は開く、拓く、などいろいろな使い方のできる言葉です。
この開放的なキーワードをもとに卒業制作を最終目標とするのではなく卒業後、次の世界へ学生が進んでいくためのステップと捉えています。
Photographer
桑沢デザイン研究所 写真研究科卒業。卒業後アシスタントを経てフリーのフォトグラファーとして活躍。主な仕事は、雑誌、カタログ広告、書籍、CDジャケットなど、ファション誌・カルチャー誌で女性、男性問わず様々なファッションシューティングやポートレイトなど幅広く活動、また近年では、専門誌や書籍を中心に山や自然の風景も撮影している。
写真は面白くて難しい。
カメラのシャッターを切れば誰でも写真を撮ることができます。
でも、良く撮れたなと思う写真と、思っていたのとは何か違うと思う写真が撮れることがあります。
なぜでしょうか?
どうしたら思いに近い写真が撮れるのでしょうか?
自分の写真や人の写真を良く観察して写真を構成するものが何なのか探ってみましょう。
選択、光、主観と客観、自己と他者…
写真を通して色々な発見ができればよいと思います。
Creative Director
1978年兵庫生まれ。東京藝術大学デザイン科卒業。同大学院デザイン科修了。 2005年、ドラフト入社。2016年よりフリーランス。主な作品に、銀座ミツバチ「銀座 imogine!」、銀嶺食品「GINRAY」、Panasonic 「i-X INTEGRAL」、BRIDGESTONE CYCLE 「BRIDGESTONE GREEN LABEL」ほか。JAGDA新人賞、東京ADC賞、ONESHOW bronze賞など受賞。
今の自分が気づいたことを今の自分の表現で今の世の中に提案する。
その提案が世の中にどう受け止められるか今の自分でしっかり気づくこと。
デザインに限らず、ものを作ることを続ける限り。その繰り返しだと思います。
卒業制作は桑沢での三年間の集大成でありながらこれからさらに続くクリエイティブ人生の通過点です。
18人らしい18個の気づきをご覧ください。
妹島和世+西沢立衛/SANAAを経て、KEIKO+MANABUを共同設立。
石田敏明建築設計事務所、ロコアーキテクツ共同主宰を経てKEIKO+MANABUを共同設立。
JCD Design Award新人賞・金賞、インテリアプランニング賞優秀賞、FRAME Moooi 2012 Award Finalist、2009年ディーゼルデニムギャラリーにて個展、2014年ベニスビエンナーレ建築展“TIME SPACE EXISTENCE”、2015-16年ポーラ美術館特別展示中。
スペースデザインがフル活躍出来る最前線は、社会とともに日々変化していて、その速度は増す一方です。
例えば物販業も、かつては実店舗のデザインが最重要だったのが、現在はオンラインショップにその座の重要度を明け渡しつつあるようにも見えます。ただ、それは目につきやすい現象であって、その本質は変わっていないはず。
では一体、スペースデザイン最前線はどこなのか。
それは常に、「互いに未知の存在同士の、出会いの場」ではないでしょうか。
実店舗もかつては「商品とそれを好む人の、出会いの場」を唯一提供してきて、社会の発展に寄与してきたのですから。
さあ目を凝らして身の回りをみてみよう、案外そこに「それ」は潜んでいる。
Product Designer
1991年東京造形大学デザイン学科卒業後、家具デザイナー大橋晃朗に師事。1992年より長谷川逸子・建築計画工房に勤務。1999年に「藤森泰司アトリエ」設立。家具デザインを中心に据え、建築家とのコラボレーション、プロダクト・空間デザインを手がける。近年は図書館などの公共施設への特注家具をはじめ、ハイブランドの製品から、オフィス、小中学校の学童家具まで幅広く手がけ、スケールや領域を超えた家具デザインの新しい在り方を目指して活動している。グッドデザイン特別賞など受賞多数。
このゼミでは、身体と関わるデザインを考えました。
そのために、まず、自身の日常を観察することから始めました。
家具や空間デザインを、無自覚にスタイルとして捉えるのではなく、自身が何に興味があるのか?何に疑問があるのか?を、それぞれの日常の中から丁寧に拾い上げていきました。
ここには、それぞれが見つけたテーマに基づいて導き出した"かたち"があります。
これらは通常のデザインの枠に納まりきらない彼らの動機そのものです。
次のステージに向かう布石になることを祈っています。
Designer / Collector / Writer
桑沢デザイン研究所卒業、東京造形大学大学院修了。有限会社ユカデザイン代表。立体造形によるイラストレーションやキャラクターデザインを手掛ける他、世界の日用雑貨を収集・研究した著作を刊行。代表作に「スーパーマーケッ トマニア」シリーズ(講談社)、近著に「地元スーパーのおいしいもの、旅をしながら見つけてきました。47都道府県!」(ダイヤモンド社)、「10日暮らし、特濃シンガポール」(晶文社)など。
~よりよい暮らしのために~
日々の生活を豊かにするのは、どのようなデザインでしょうか?
身の回りにあるもの、また生活そのものを基本から見つめ直し、世界のさまざまな事象や製品から学び、考え、研究し、「感性的なアプローチから、具体的なアプローチ」まで幅広くいろいろな手法と表現で、その魅力を提案します。
Graphic Designer
1985年桑沢デザイン研究所 グラフィックデザイン研究科卒業後、森啓デザイン研究室に入社。1992年GRID CO.,LTD. 設立。主な仕事として科学雑誌『日経サイエンス』誌のアートディレクションの他、インテリア関連グラフィック、展覧会グラフィック等。情報伝達において「解りやすく、読みやすく、ユーザーに親切」をデザインの基本におく。著書に『MACで描く科学イラスト』(1994年 日経サイエンス社)。JAGDA会員、日本タイポグラフィー協会会員。
書物は映像表現のように時間を包み込むメディアです。
ひとつの文字が連なって文章となるように、二次元の紙も三次元的に連続していくことでひとつの物語を形成することができます。
当ゼミでは「デザインする」という行為を単なる「造形」のみならず意味内容に深く留意してもらうべくひとつの漢字の字義をテーマに据えました。
今回は「生」の持つ字義がテーマです。
この共通テーマを考察し、各々が導き出した作品をぜひ手にとってご覧いただき厳しい批評をお聞かせいただければ幸いです。
Package Designer
株式会社エスキース・代表
公益社団法人日本パッケージデザイン協会・副理事
千葉大学大学院工学研究科非常勤講師
美しい人、美しいもの、言葉、風景など、この世の中は「美しい」であふれています。
人は何を美しいと感じるのか、人はなぜ美しさを求めるのでしょうか。
このゼミでは、各自が「美しい」と感じるテーマを選び、それを元に商品の企画とデザインを行います。
立体、平面、質感、色彩、象徴、言葉、を複合的に扱い、新しい価値をもつ「美しい商品」のデザインを作っていきます。
Product Designer
山口県出身。1994年、多摩美術大学立体デザイン科プロダクトデザイン卒。パナソニック株式会社、デザイン事務所勤務を経て、2001年ナヴァプロダクツ設立。日本各地の伝統工芸品、地場産業の製品デザイン、商品開発コンサルをはじめ、家電製品、通信機器、生活用品、事務機器、公共機器等、幅広くプロダクトデザインを手掛ける。
一つのデザインを作り上げるまでには、様々な視点でのバランス感覚が必要になります。
深く見る、知る、発想する、形に表現する、検証する、という作業の繰り返しにより、独自の表現手法と社会との接点を地道に構築して行くことで、そのバランス感覚が養われると考えています。
バランスのとれた視点で産み出した物が誰かの日常に豊かさを提供できたと感じられた時、少しずつ自分が行うべきデザインや目指すべき未来が見えてくるのではないでしょうか?
このゼミでは、どのような小さなテーマでも一つの作品を掘り下げることで、自分自身の表現手法や個性を再発見することを目標にします。
Product Designer
都立工芸高等学校金属工芸科(現アートメタル科)卒業。日本コロムビア(現DENONにてオーディオ機器デザイン、ニトムズにて生活用品の企画開発とデザインを経て、1985年以降、工業化住宅、産業機器、日用品メーカーの事業企画および商品企画、ブランド開発に携わる。2002年CWS設立。商品企画、ブランド開発、デザイン、素材用途開発、地域産業活性化プロジェクトなどを手がける。
“デザインする”ことはその外観だけにとどまらず、その企図をも意味します。モノを創ろうとする時、モノに込めるイメージや情報もデザイン行為の一部です。
制作テーマの設定段階で個々の学生を見ていたポイントは、その創作テーマを突き詰めたいという意欲と、本人は意識していないであろう、その創作に込められた情報の量でした。テーマが固まった制作時点からは、そのユーザーを意識しながらディテールを詰めていくことに専念してもらいました。
モノの持つイメージや情報は、造形そのものと素材に加え、表面テクスチャー、カラー、グラフィックなどディテール、さらにネーミングなどに現れます。
成熟社会でのプロダクトデザインは、モノが纏う情報をも含めデザインし、“新たな価値”として発信することだと考えています。
プロダクトデザイン夜間部2年の後期実習授業は「プロダクトデザインF(材料加工法)」「プロダクトデザインG(通信機器)」「プロダクトデザインH(自由テーマ)」の3科目があります。
それら3科目の課題制作からの選抜作品です。
2年間の学習の成果をご覧ください。
Fashion Designer
桑沢デザイン研究所卒業後、株式会社イッセイミヤケに入社。1993年、独立。「Kyoichi Fujita」のブランドを立ち上げる。1999年、毎日ファッション大賞新人賞・資生堂奨励賞受賞。2008年よりピエール・カルダンジャパンのクリエイティブディレクターを務める。
平面を立体に立ち上げ、まとう。表現は人それぞれ。
まずはじっくりと布に付いて考える。
それは固いものなのか?柔らかいものなのか?
どんな色でどんな柄なのか?
すごくなやむ。そしてやっと出来上がった布は、あなたにどんな形を求めているのか?
じっくりと何回もパターンメイクを重ねてゆく。すごく考える。
いつしかその布はあなたのファンタジーを語りはじめ、立ち上がり身体を纏う。
Clothing Designer / Artist
衣服を通じて多くの地域の人々とアート・デザインプロジェクトを開催し、伝統、芸術と人の豊かな暮らしのコミュニケーションの創出を行う。
1962年東京都生まれ。画家であった父のもと年少より絵画を、そしてイッセイ ミヤケ社でデザインを学ぶ。その後、ロンドンに在住し造形を学び、彫刻家リチャード・ディーコンの助手を務め95年独立。以降、ロンドン、ニューヨーク、ベルギー、メゾンエルメス(東京)、森美術館ほか国内外で衣服の造形作品発表を行う。2004年から精神科医や臨床心理士とPTSD(心の外傷)の緩和を考察する衣服デザイン研究開発も行っている。
現在、越後妻有トリエンナーレ 大地を包むアートプロジェクトディレクターや、せたがや文化財団生活工房 未来繊維プロジェクトディレクター、企業のデザインディレクション等を勤める。眞田造形研究所代表。東北芸術工科大学客員教授、愛知県立芸術大学、武蔵野美術大学、桑沢デザイン研究所等の非常勤講師、眞田塾主宰、七月七日会主宰、また、著作「考える衣服」(スタイルノート)他。
リビング(暮らしの/生きる)テキスタイル・衣服を自身でつくり出すための考え・技術・表現方法を学びます。
主内容は、原線維や布などからの糸つくり、フェルト、シルクスクリーン、布凹凸加工、線維テクスチャー加工などのテキスタイル制作。それらを衣服にするための構成、造形方法。
更に作品表現プレゼンテーションとしてコンピューターを素材にムービー制作、CG制作手法なども学び、物語を持つテキスタイル・衣服制作の習得を目指します。
ファッションデザイン夜間部学生による[企画]授業課題制作。
2年間で習得したファッションの基本(色、素材、形、パターン、ディティールなど)の学習を生かし、構想やデザインの意図を明確に表現伝達するためのプレゼンテーション課題制作。
自由なテーマ設定のもと、各自の個性を生かし取り組んだ成果の一端をご覧下さい。
グラフィックソフトを使いながらリピートを付けたプリント総柄をデザインし、生地用インクジェットプリンターで出力する課題です。
fashionの世界でも急速にデジタル表現が広がるなか、様々なデザインや配色パターンが楽しめます。
新たなプリントテキスタイル表現をご覧下さい。
著しく変化するグローバル規模のSPA(製造小売業)や小売業、アパレルの現状の動向を学びながら、マーケティング戦略の中でのチャンスのありどころをグループ単位で探っていきます。
取り組んだ成果の一端をご覧下さい。
基礎造形専攻は、広く社会人・大学生などを対象とした1年制の教育プログラムです。
桑沢デザイン研究所の長年にわたる基礎造形教育を多くの方々に体験していただくために開設されました。
実際に手を動かして色や形とかかわることで観察する力、発想する力、構成する力を開発していきます。
さまざまな課題から生まれた成果の一部をご覧ください。
基礎造形専攻についてのお問い合わせは、2階相談窓口で承っております。お気軽におたずねください。
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