ビジュアルデザイン
浅葉克己ゼミ
ユーモア
今、僕の机の上には2017年秋に三宅一生さんと訪ねた、八ヶ岳の芽野、そこで出会った縄文時代の仮面の女神の等身大の置物がある。三角の仮面をつけた表現だが、毎日見ていても笑える。一万年も前のことを考えると気が遠くなってしまうが、笑いは現在までずーっと続いている。
人間の笑いは、どこから来るのか。ユーモアの本質とはどこにあるのだろうか。ひとりで笑うこともあるが(孤独な笑い、ブラックユーモアというのか)、人間は誰かと会って、これ面白いよねと同意して笑うこともある。時代や国や文化によって異なるユーモア感覚もあるが、すべてを超えた笑いも存在するのではないだろうか。
①ユーモアは心を和ませる。②ユーモアは暗い気持ちをひきたてる。
ユーモアは、コミュニケーションの本質だ。
[担当教員名]
- 浅葉 克己
- 桑沢デザイン研究所 第十代所長
- 高根 京子
- 書道家
- 杣田 佳穂
- ミサワバウハウスコレクション学芸員
- 青山 眞
- 桑沢デザイン研究所 副所長
浅葉 克己
- 1940年神奈川県生まれ。桑沢デザイン研究所卒。佐藤敬之輔タイポグラフィ研究所において文字設計を修行。64年ライトパブリシティ入社、東レ、キューピーマヨネーズなどコマーシャルの仕事で注目を集める。75年浅葉克己デザイン室設立。以降アートディレクターとして日本の広告の第一線で活躍。87年東京タイポディレクターズクラブ(TDC)設立。会長として運営する傍ら、アジアの文字文化に着目、文字と視覚表現の関わりを追求し、その過程で中国少数民族ナシ族に伝わる象形文字・トンパ文字と出会う。99年には現地で個展開催。08年東京ミッドタウンにて「祈りの痕跡展」開催。09年「デザインの港 浅葉克己展」開催。10年東京ミッドタウンにて「REALITY LAB再生創造」開催。15年銀座gggにて「ASABA’ S TYPOGRAPHY」展開催。16年京都dddにて「アサバの血肉化」を開催。日宣美特選。東京ADC各賞。東京TDC賞。毎日デザイン賞。日本宣伝賞・山名賞。日本アカデミー賞最優秀美術賞。グッドデザイン賞。紫綬褒章。旭日小綬章。桑沢賞デザインオブザイヤー賞ほか受賞歴多数。東京TDC会長。東京ADC委員。JAGDA会長。AGI(国際グラフィック連盟)会員。六本木男声合唱団幹事。日本卓球協会評議員・国際委員。卓球6段。第十代桑沢デザイン研究所所長。
伊藤透ゼミ
「美しい」をデザインする
美しい人、美しいもの、言葉、風景など、
この世の中は「美しい」であふれています
人は何を美しいと感じるのか、
人はなぜ美しさを求めるのでしょうか。
このゼミでは、各自が「美しい」と感じるテーマを選び、
それを元に商品の企画とデザインを行います。
立体、平面、質感、色彩、象徴、言葉、を複合的に扱い、
新しい価値をもつ「美しい商品」のデザインを作っていきます。
[担当教員名]
- 伊藤 透
- 中野 恵
- パッケージデザイナー
- 永沼 真一郎
- 桑沢デザイン研究所 専任教員
伊藤 透
-
株式会社エスキース・代表
公益社団法人日本パッケージデザイン協会・理事長
千葉大学大学院工学研究科非常勤講師- 1982年 千葉大学 工学部 工業意匠学科卒業
- 1982年 資生堂宣伝制作部勤務
- 1990年 カレ・ノアール社勤務(フランス)
- 1995年 TORU ITO DESIGN 設立(フランス)
- 2014年 株式会社エスキース設立
-
受賞
- 日本パッケージデザイン大賞 特賞、特別賞
- JPC 通産大臣賞、通産省生活産業局長賞
- 日本印刷産業連合会長賞
- ニューヨークADC アワード メリット賞、クリオ賞 他
白根ゆたんぽゼミ
描いてひらく
当ゼミはグラフィックデザインの一要素であるイラストレーションを多角的にとらえ前期では共通の課題、後期では各自の作品ファイル制作による実践・講評をくりかえし「1枚1枚を描き上げる力」「描いてつたえる力」をつけてきました。共通テーマにある「ひらく」は開く、拓く、などいろいろな使い方のできる言葉です。この開放的なキーワードをもとに卒業制作を最終目標とするのではなく卒業後、次の世界へ学生が進んでいくためのステップと捉えています。
[担当教員名]
- 白根 ゆたんぽ
- 網中 いづる
- イラストレーター
- 大塚 いちお
- アートディレクター・イラストレーター
- 都築 潤
- イラストレーター
- JUN OSON
- イラストレーター
- 中谷 靖彦
- 桑沢デザイン研究所 非常勤教員
白根 ゆたんぽ
桑沢デザイン研究所グラフィック研究科卒業。フリーのイラストレーターとして雑誌、広告などの印刷媒体,Webコンテンツなど幅広いジャンルでイラストを提供する。
最近の仕事にポッキー「カンパイ シェアハピ Fes.」アバター制作など。第24回桑沢賞受賞。
天宅正ゼミ
今の気づき
今の自分が気づいたことを今の自分の表現で今の世の中に提案する。
その提案が世の中にどう受け止められるか今の自分でしっかり気づくこと。
デザインに限らず、ものを作ることを続ける限り、その繰り返しだと思います。
卒業制作は桑沢での三年間の集大成でありながらこれからさらに続くクリエイティブ人生の通過点です。
18人らしい18個の気づきをご覧ください。
[担当教員名]
- 天宅 正
- 辻原 賢一
- 桑沢デザイン研究所 専任教員
天宅 正
1978年兵庫県生まれ。東京藝術大学美術学部デザイン科卒業、同大学大学院デザイン科修了。’05年デザイン会社「ドラフト」入社。‘16年よりフリー。北海道、秋田、新潟、長野、東京銀座、島根など、地域へデザインでの貢献に取り組む。主な仕事に銀座ミツバチ「銀座imogine!」、北海道清里町「ジャガイモ焼酎 北海道 清里」、今城純「Pastel wind」ほか。JAGDA新人賞、東京ADC賞、ONE-SHOW bronze賞など受賞。’17年より神戸市クリエイティブディレクター就任。
羽金知美ゼミ
発見
写真は面白くて難しい。
カメラのシャッターを切れば誰でも写真を撮ることができます。
でも、良く撮れたなと思う写真と、
思っていたのとは何か違うと思う写真が
撮れることがあります。
なぜでしょうか?
どうしたら思いに近い写真が撮れるのでしょうか?
自分の写真や人の写真を良く観察して
写真を構成するものが何なのか探ってみましょう。
選択、光、主観と客観、自己と他者…
写真を通して色々な発見ができればよいと思います。
[担当教員名]
- 羽金 知美
- 鈴木 一成
- 桑沢デザイン研究所 専任教員
羽金 知美
桑沢デザイン研究所 写真研究科卒業。卒業後アシスタントを経てフリーのフォトグラファーとして活躍。主な仕事は、雑誌、カタログ広告、書籍、CDジャケットなど、ファション誌・カルチャー誌で女性、男性問わず様々なファッションシューティングやポートレイトなど幅広く活動、また近年では、専門誌や書籍を中心に山や自然の風景も撮影している。
森井ユカゼミ
リビングデザイン~よりよい暮らしのために~
日々の生活を豊かにするのは、どのようなデザインでしょうか?
身の回りにあるもの、また生活そのものを基本から見つめ直し、世界のさまざまな事象や製品から学び、考え、研究し、「感性的なアプローチから、具体的なアプローチ」まで幅広くいろいろな手法と表現で、その魅力を提案します。
[担当教員名]
- 森井ユカ
- 豊島 晶
- 桑沢デザイン研究所 専任教員
森井 ユカ
桑沢デザイン研究所卒業、東京造形大学大学院修了。有限会社ユカデザイン代表。立体造形によるイラストレーションやキャラクターデザインを手掛ける他、世界の日用雑貨を収集・研究した著作を刊行。代表作に「スーパーマーケットマニア」シリーズ(講談社)、近著に「旅と雑貨とデザインと」(ダイヤモンド社)、「IKEAマニアック」(河出書房新社)など。
八十島博明ゼミ
百
書物は映像表現のように時間を包み込むメディアです。
ひとつの文字が連なって文章となるように、
二次元の紙も三次元的に連続していくことで
ひとつの物語を形成することができます。
当ゼミでは「デザインする」という行為を単なる「造形」のみならず
意味内容に深く留意してもらうべく
ひとつの漢字の字義をテーマに据えました。
今回は「百」の持つ字義がテーマです。
この共通テーマを考察し、各々が導き出した作品を
ぜひ手にとってご覧いただき
厳しい批評をお聞かせいただければ幸いです。
[担当教員名]
- 八十島 博明
- 天野 誠
- ブックデザイナー、図書設計家協会会員、長岡造形大学教授
- 川畑 明日佳
- 桑沢デザイン研究所 専任教員
八十島 博明
1985年桑沢デザイン研究所グラフィックデザイン研究科卒業後、森啓デザイン研究室に入社。1992年GRID CO.,LTD. 設立。主な仕事として科学雑誌『日経サイエンス』誌のアートディレクションの他、インテリア関連グラフィック、展覧会グラフィック等。情報伝達において「解りやすく、読みやすく、ユーザーに親切」をデザインの基本におく。著書に『MACで描く科学イラスト』(1994年 日経 サイエンス社)。JAGDA会員、日本タイポグラフィー協会会員。
デザイン専攻科ビジュアルデザインコース
ポスター課題制作からの
選抜作品

ビジュアルデザイン夜間部学生による、
必修科目[ビジュアルデザイン]からの選抜作品です。
この授業では、人を魅了する豊かなビジュアル表現の
可能性について、こだわりを持って制作してきました。
様々な情報やビジュアルが溢れている今の世の中で、
目を惹くことはそう簡単ではありません。
それでも魅力あるビジュアルを目指して、
どうしたらいいかを研究し、試作を重ねていきました。
作品を通して、彼らの熱意を感じていただければ幸いです。
授業課題制作からの選抜作品

ビジュアルデザイン夜間部学生による、
必修授業における課題制作からの選抜作品です。
ビジュアル分野には、多くの専門的なジャンルの授業があります。
『アドバタイジング』、『エディトリアル』、
『パッケージデザイン』、『Webデザイン』
ビジュアルの2年生では、これら複数の専門分野の授業を通して
自らの進むべき方向性を探ってゆきます。
ビジュアル分野ならではのバラエティ豊かなアイデアと表現、
そしてデザインに対する彼らの熱意を
感じていただければ幸いです。
「Webデザイン」の作品については5階のパソコン室で展示しています。