総合デザイン科 1年次 共通課程 基礎造形・基礎デザイン

総合デザイン科 1年次 共通課程 基礎造形・基礎デザイン

基礎造形

五感を重視し、可能性を広げる想像力を育てる〈桑沢〉独自の授業

「基礎造形」の授業では、製品をデザインするのではなく、それを構成する形や色、表現や発想の方法を学びます。そのために、まずは五感を重視します。
例えば、素材の種類や重さ、温度、手触り、匂い、人との関係まで、五感を使って体験します。これにより既成概念に揺さぶりをかけます。つまりこれが〈桑沢デザイン研究所〉の重要なキーワードである「概念砕き」です。すでにあるものをつくるのではなく、独自の視点で新たな可能性を見つけ出すことが大切です。

また、さまざまな課題を行うことで、ものを観察する能力が鍛えられ、色や形を体系的にとらえる力も身につきます。このようにして、造形の「基礎体力」を養うことを目指します。
「このデザインはあのときの『基礎造形』の課題からヒントを得ました」と著名なデザイナーになった卒業生たちの声をよく耳にします。卒業してから数年経ってその重要性に気づくところに、「基礎造形」の奥深さがあります。
この1年間は、「デザインとは何か」をしっかり考える大切な機会です。答えが出なくても、その問いを自分自身に投げかけ続けること。「基礎造形」はまさに、デザイナーの思考を力強く支える基盤を得るための学びといえるでしょう。

発見
先入観を捨て、新しい表現を生み出す 構成・平面

先入観を捨て、新しい表現を生み出す 構成・平面

身の回りの色材になりうるものや素材をできるだけたくさん集め、方法をいろいろと変えて数多くの加工・表現を行い、素材の性質やテクスチャーの大切さを学びます。また、色彩の基本的理論に裏づけされたさまざまな構成や、基本的図法による平面作品を制作することで、これからデザインしていく上で大切な基礎能力を高めていきます。これらの基本的な作業を通しながら、自分の観察力や発想力を磨き造形的な力を養っていきます。

体感
素材の特性をつかみ、形の可能性を探る 構成・立体

素材の特性をつかみ、形の可能性を探る 構成・立体

素材の特性は、立体をデザインする際に大きな影響をおよぼします。木材に触れ、もっとも握りやすいかたちを削り出すハンドスカルプチャーの課題。点・線・面などを組み合わせて、論理的にかたちをつくり上げる課題もあります。立体の可能性を体で感じられるこれらの授業では、予想もしなかった素材の特性をつかみ取り、そこから造形の可能性を探る習慣が身につきます。立体のもつ意味に気づかせ、個人の感性を呼び覚まし、それらを磨き上げながら、造形の表現効果について考えていきます。

観察
対象をよく見て、柔軟な表現を獲得する フォトグラフ

対象をよく見て、柔軟な表現を獲得する フォトグラフ

写真を通して、基礎的な造形力を養います。デザインや表現の分野において、写真の知識は欠かせません。
ライティングや構図、配置など、撮影の基本技術はもちろんのこと、対象物の切り取り方や、光、影、色などを研究することによって、写真の可能性は無限に広がっていきます。対象をよく観察し、理解することは、あらゆるデザインに求められる力です。自然や社会への理解力や、制約のなかでの構成力や判断力、そして既成概念にとらわれない発想の転換。写真を通し、さまざまなデザイン表現に対して柔軟に対応できる力を獲得します。

把握
ものの見方を問い直す デッサン+彫塑

ものの見方を問い直す デッサン+彫塑

「観察」は創造の原点です。対象をしっかり見て、鉛筆と紙で平面へ、粘土で立体へ再現します。デザイナーには「他者の視点」から複合的に考える力が求められます。そのためには「自分の視点」を問い直すことが欠かせません。実物のモチーフと描いたものを見比べ、どのように自分はものを見ているのか確認しながら、構造、量、運動、プロポーション、トーン、テクスチャーといった造形の「ものさし」を使って、対象を多面的に見る能力を身につけます。

基礎デザイン

2年次からの4つの専攻と連動デザインの基礎を身につける

目にするもの、手に取るもの、時間を過ごす空間、身にまとう衣……。私たちの世界は、デザインに包まれています。
「基礎デザイン」の授業では多岐にわたるデザインの分野を
「ビジュアルデザイン」「プロダクトデザイン」「スペースデザイン」「ファッションデザイン」の4つに分け、全員が4分野すべてを体験します。「ビジュアルデザイン」では「見る」「伝える」の仕組みを考え、情報の視覚化、視覚情報による
コミュニケーションを学びます。「プロダクトデザイン」では観察や分析を通して身近な道具を理解し、新たな道具の可能性を追求します。「スペースデザイン」ではイメージや言葉をどのように3次元空間に表現するか、そしてその空間が人間の感情に与える影響について学びます。時代性や社会性を敏感に感じ、そこから見えてくるデザインで表現することを学びます。「ファッションデザイン」では、社会との関わりを考え、今ファッションを取り巻くビジュアル的・プロダクト的な要素、
ライフスタイルや情報発信などの要素を通して作品を制作します。
すべてのデザイン分野に先入観を捨てて挑戦することで、自分でも気がついていなかった可能性に目覚めることも多いでしょう。2年次からの専門課程、3年次のゼミに向け、1年次から4つのデザイン分野の基礎を修得していくことは、限られた時間内での高度な学習を可能にします。

  • 視覚認知の仕組みを考え、情報の視覚化、視覚情報によるコミュニケーションを経験する基礎デザイン[ビジュアルデザイン]。視覚認知の仕組みを考え、情報の視覚化、視覚情報によるコミュニケーションを経験する。

  • 基礎デザイン[生活用品]。触れる、使う、感じることを出発点に、暮らしの道具を手から生み出す基礎デザイン[プロダクトデザイン]。触れる、使う、感じることを出発点に、暮らしの道具を手から生み出す