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専門学校桑沢デザイン研究所70周年記念プロジェクト

2024.10.15デザイナー パトリック・レイモン氏(Atelier Oi)による講演会を行いました

2024年10月12日(土)に、開校70周年特別記念講演会としてスイスからAtelier Oi(アトリエオイ)の代表の一人であるデザイナーPatrick Reymond氏(パトリック・レイモン)をお招きし、「FORM FOLLOWS EMOTION 創造、それは感情を追うこと」をテーマに講演を行っていただきました。

講演には、卒業生や在校生が分野を問わず参加し、特にこれから2年次の分野選択を控えた昼間部1年生が真剣に耳を傾ける姿も見られました。

アトリエオイは、プロダクト、インテリア、建築といったジャンルやスケールを超えて幅広いデザインを手がけており、講演ではこれまでのプロジェクトを通じて「素材・マテリアル」との向き合い方がいかに重要であるかが語られ、第9代所長を務めた内田繁先生との交流についてもお話をいただきました。
また、デザイナーとして駆け出しのころに影響を受けたイタリアのデザイングループ「メンフィス」には研究所卒業生である倉俣史郎氏、梅田正徳氏なども参加していました。

シェフが材料の「味」や「特徴」からインスピレーションを得て料理を創造するように、デザインも同じプロセスを通してデザインを生み出すと話されました。
具体的には、スタジオ内で料理をしている時に、リボン型のパスタからハンモックの構造を着想するなど、分野を超えた発想の例を交えながら、インスピレーションの源について詳しく紹介されました。

質疑応答では、学生からマテリアルに対する向き合い方についての質問があり、また英語で流暢に質問する学生の姿も見られるなど、意欲的な雰囲気の中で講演会は終了しました。
最後に、パトリックさんは、デザイナーが生み出すモノには常に責任が伴うことを、繰り返し強調されていました。真剣な語り口や姿勢から、その思いは学生の皆さんにも届いたことと思います。

本年は開校70周年を迎え、今後もさまざまな講演会やイベントが予定されています。講演会では、当日しか聞けない貴重な内容が多くありますので、在校生の皆さんにはぜひ積極的にご参加いただきたいと思います。

▲飛騨産業株式会社とAtelier Oiのコラボレーション作品であるgifoï(ギフォイ)。研究所でも所蔵している作品で、杉の圧縮材を使用した椅子です。