SD
総合デザイン科 2・3年次 専門課程
スペースデザイン専攻
「エレメント」「インテリア」「住環境」から
人と空間の関係性を理解し、スペースデザインの可能性を追い求める
「エレメント」「インテリア」「住環境」の3領域を学びます。「エレメント」は、家具や照明からドアノブに至るまで、空間の中に存在するもの、「インテリア」は、主にショップやレストランなどの商業スぺースのインテリアを指します。そして「住環境」では、人の暮らしがある住宅を通して建築設計について学びます。
3年間の学習の流れ
カリキュラム詳細
2年次 場を生み出す「空気」をデザインすること
家具や照明など空間を構成する単位である「エレメント」、内部空間を意味する「インテリア」、そして我々の住む都市環境を形づくる「住環境」の3つの分野を主に学びます。機能的な要求だけではなく根本的な空間の成り立ちを理解し、人とモノと空間の関わりを深く考えることで、人間にとって豊かで美しい空間とは何かを考えます。また空間をデザインすることは、そこに流れる空気や時間のデザインであることを学びます。
目標
スペースデザインを学ぶための基礎を身につけ、空間を、図面や模型から疑似体験しながら、デザインを決定できる力を獲得する。
3年次 空間における人と社会との新たな関係を探求
空間の発生を根本から考え直す課題が増えます。手を動かし続けると同時に、哲学的に物事を考えることが要求されます。誰のための、何のためのデザインか?空間の本質を理解するために、さまざまな関係性を整理し、社会的な意味を掘り下げながら、スペースデザインの可能性を追究します。またCADの授業は2年次に引き続き3年次でも行われ、図面や模型表現のほか、3次元CGでも表現する技術を身につけます。
目標
デザイン課題や卒業制作に取り組みながら、より深いスペースデザインの考え方に触れ、デザインの新たな可能性を追求できるようになる。
2024年度 2年次前期の時間割例
※時間割は2024年度の参考例です。
授業紹介
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2年次 エレメントデザインⅡB
モノと人と空間の関係性
家具や照明など空間を構成するエレメントは、「モノー人ー空間」の関係性を超えてデザインすることが大切。エレメントを原寸大で制作し、ディテールも含めたつくり方を学びます。身近な事物を改めて分析・再構成することで、新たなエレメントのあり方を追求します。
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2年次インテリアデザインIIB
空間体験に付加価値を与える
展示空間や飲食店の設計をベースに、複数の「機能」と「体験」を結びつけ、空間に付加価値を与えるデザインを学びます。対象となる場やモノと出会った人が、どのような感動を持ち帰ることができるのかを考え、単に「伝える」デザインではなく、「伝わる」空間デザインを追求します。
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2年次住環境デザインIIIA
他人が集まって暮らすことの意味を考える
2年次までの住環境では、個々の家族という単位を扱ってきましたが、この授業では、都市環境における見知らぬ家族同士の集合の形をデザインします。個人住宅と違い、集合住宅では他人と空間を共有します。どのような空間をどう共有することが、都市での新しい生活の豊かさに繋がるかを探究します。
卒業後の進路
建築設計/インテリアデザイナー/商業施設デザイナー/リフォームデザイナー など
主な求人
建築設計、インテリアデザイン、商業施設デザイン、リフォームデザインの求人が多いです。企業から個人のデザイン事務所まで、幅広い求人があります。
就職先
よくある質問
桑沢のスペースデザイン専攻ではどのようなことが学べますか?
桑沢のスペースデザイン分野では、「人」と「モノ」と「社会」の関わりを、空間デザインを通して学びます。
空間は様々なモノによって形作られていると言えます。そのように、空間をモノを中心に考える「エレメントデザイン」、そしてエレメントによって形作られる内部空間であり、人間の精神・身体と直接的な関わりをデザインする「インテリアデザイン(商空間)」、そしてその内部空間がどのように社会と関係していくかを日常生活の面で考える「住環境デザイン(住空間)」の三つの視点とスケールから、空間デザインを学びます。
昼間部・夜間部で課題の差はありますか?
昼間部に比べて夜間部は、講義や技術の授業数も少ないので、その分課題量は少ないです。また、夜間部では、「エレメントデザイン」の独立した授業はありません。夜間部は基本的に、「商空間」と「住空間」の設計授業、そして週1日の講義またはCADなどの技術の授業から構成されています。夜間部では、「エレメントデザイン」の考え方を「商空間」と「住空間」の授業などで学びます。
また、昼間部は卒業制作を行うゼミの授業が1年間を通して行われますが、夜間部の場合、2年の後期の半年間だけで、卒業制作展に出品する課題作品を製作します。
昼間部・夜間部ではそれぞれどのような学生が通っていますか?
昼間部は、留学生以外は、高卒後すぐに入学する学生が多いですが、大卒で入学してくる学生も各クラスに数人います。留学生は、母国の大学で建築やインテリアなどデザインを学んだ学生がほとんどです。
夜間部は、文系の大学を卒業後に進路変更して入学してくる学生やデザインとは全く違う職業に就ていて、進路変更で入学してくる人が多いです。年齢層としては、20代中頃から後半の学生が多いですが、30代〜40代の学生もいます。
昼間部・夜間部で就職の有利不利はありますか
ほとんどありません。大きな企業に就職したい場合、会社によっては、年齢制限や新卒しか採らないという会社もありますが、特に個人事務所では、年齢制限や経歴の制限はありません。
課題量はどのくらいですか?
課題量は結構あります。各デザイン演習授業で2課題出ることが多く、最初の約5週間で小課題を行い、残りの10週間で本課題を行うことが多いです。昼間部では、エレメント、インテリア、住環境の3つの異なるデザイン演習の授業が同時進行し、夜間部では、商空間、住空間の2つの異なるデザイン演習が同時進行します。課題の初期の頃はリサーチをまとめたものを提出したり簡単な小課題も多いですが、課題が進行していくと、毎週2〜3個の案の模型や図面を宿題として持っていく感じです。それが、エレメント、インテリア、住環境(夜間であれば、商空間、住空間)で別々に出題されますので、課題量は多く、毎週何か課題に関する提出があります。
1年後期から本格的に始まるデザイン演習の授業では、授業中に作業をすることは少なく、授業では、1週間でやってきたことを先生や他の学生の前で発表し、講評を受ける時間とすることが多いです。ですので、授業外で課題作業をどれだけ出来るかが、成績を左右します。
必要なソフト、コンピュータなどありますか?
建築士の資格が取れるかどうか?
昼間部では、卒業と同時に、二級建築士の受験資格が与えられます。合格した場合、1年間の実務経験を経て、二級建築士となれます。二級建築士になると、次は一級建築士も目指せます。夜間部の場合は、卒業しても建築士の受験資格がないので、7年間の実務経験を経ないと、二級建築士を受験出来ません。
どれくらいアルバイトが出来るか?
Q3の答えのように、授業外でどれだけ課題作業が出来るかが鍵になります。在校生は何がしらのアルバイトをしている学生は多いですが、あくまで課題優先で、空いた時間にアルバイトをするイメージです。締切前や卒業制作の時期は、ほとんどアルバイトが出来ない時期もあります。特に夜間部では、2年間という限られた時間内で、大学の4年間にも匹敵する内容を学ばなければいけません。昼間部も、専門課程を学ぶ期間は2年間と限られています。それを考えると、何を優先させるかは自ずと答えが出るはずです。
授業紹介
学生が課題に取り組む姿などを紹介
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SD注目の授業
昼3年の卒業制作_比護ゼミの進捗状況
昼間部3年生の卒業制作を行うゼミは、二つあります。一つはエレメントデザインを行う篠崎隆ゼミ。もう一つは空間デザインを行う比護結子ゼミです。今回は比護ゼミの様子を紹介します。
今年の比護ゼミは「シブヤ」をテーマに、奥渋エリア(神山町周辺) 300 x 300mを敷地範囲とし、卒業制作を行っています。 -
SD注目の授業
昼2年「住環境デザインIIA」の小課題
5月10日(金)3、4限目に、昼間部2年「住環境デザイン2A」(伊藤寛先生担当)の小課題の発表がありました。課題内容は、先日見学した国立西洋美術館(ル・コルビジェ設計)のダイアグラムに加え、ミース・ファンデルローエ設計のバルセロナ・パビリオンの模型とダイアグラムを制作するものでした。専門課程に入り初めての模型制作で少々荒削りな部分もありますが、学生が素材や構造等にそれぞれ興味を持ち模型やダイアグラムに反映させていました。今回発見した気づきを今後の設計課題でも生かしてくれることを願っています。 -
SD注目の授業
昼2年「住環境ⅡB」+「モデル」の中間発表が行われました
11月21日(火)3、4限目に、昼間部2年生の授業「住環境デザインⅡB」(担当:大松俊紀先生)と「モデル」(担当:朝光拓也先生)の合同中間発表がありました。この課題は、昔桑沢でも教えていた建築家・篠原一男が設計した住宅を分析し、現代における住宅設計を探究する課題で、20年近く続けられている桑沢SDの伝統的な課題です。課題は、夏休みに篠原一男の名著「住宅論」を読みレポートを書くことから始まります。後期授業の開始と同時に、くじ引きにより担当を決められた篠原一男設計の住宅模型の制作が始まり、また大松先生による「篠原一男論」や「柱と建築」の講義なども行われました。最後の設計課題では、自分が担当する篠原住宅の隣に新たな住宅を設計し、中間発表では今まで試案した数多くの案から2案に絞り込み、1/100スケールの模型や図面と共に発表となりました。 -
SD注目の授業
昼3年「スペースデザイン特論」で新国立劇場を見学しました
昼間部3年生の「スペースデザイン特論」では、毎週異なる講師をお迎えして、様々な講義をして頂いております。
2023年11月20日(月)は、新国立劇場を見学させて頂きました。当日は、専門スタッフさんらによって、見学・説明して頂き、普段見ることの出来ない舞台裏まで見学させて頂きました。