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2026年度一般入試問題・参考解答

総合デザイン科(昼間部) 一般入試A日程

試験概要

■ 実技試験:表現(180分/200点、用紙サイズ…A3、次の1.2.3から1科目を選択。)
1. 静物デッサン(観察力と描写力)
2. 色彩構成(構成力と色彩感覚)
3. 創造表現(創造・発想力と表現力)
■ 学科試験:一般教養(60分/100点、現代文の理解、時事問題、形の理解など一般常識。)

1. 静物デッサン

【問題】
配付された「ペットボトル」と「黒紙」と「緩衝シート」を自由に組み合わせ、工夫してモチーフを作り、解答用紙にデッサンしなさい。
※直線を引くために定規やデスケールなどを使わず、すべてフリーハンドでデッサンすること

試験時間…180分
解答用紙…M画学
解答用紙サイズ…A3(420×297mm)タテ・ヨコ自由
描画サイズ…A3(420×297mm)
画材…鉛筆など

【出題意図】
デッサンの基礎能力を問う試験になります。
モチーフとして、液体の入った状態の透明なペットボトル、黒い紙、緩衝材のシートを選定しましています。
水平の台の上に、それらのモチーフがを組み合わせ、空間を意識し立体的な構図を作り出すこと、また、色や形が変わらないものと自由になるもの、それらの対比関係をどう組み合わせるのか、探究心も求めています。

【評価のポイント】
・紙面の空間の中に存在しているよう、忠実に描いているか
・質感、色の描き分け
・モチーフの透明感と液体の様子、紙と緩衝シートをそれぞれの特徴を活かした組み合わせを表現しているか
・モチーフの構成に工夫が見られるか

特徴的ななで肩のペットボトルを大胆に画面中央へ配し、透明な素材の質感も丁寧に描写することができています。黒い紙は、より乾いた硬質な印象を意識して描き分け、緩衝シートは、より柔らかく軽やかな質感を追求できると、ペットボトルの透明感がさらに際立つ作品になったでしょう。一方で、画面の左右両端および上下の余白の扱いに必然性が弱く、画面全体の緊張感を損ねています。

見下ろした視点から描かれ、折り曲げた紙によって生まれる空間の抜けを中心に構成した点に、意図と工夫が感じられます。また、奥へと広がる空間表現に埋もれないよう、ペットボトルも丁寧に描写されています。一方で、ペットボトルの中心軸のずれと、蓋と本体のパースの不一致によって、見たときの印象に違和感が生じています。形を捉えることに時間をかけるとともに、緩衝シートの描き込みまで踏み込めれば、より完成度の高い作品になったでしょう。

紙を折り曲げることで特徴的なモチーフを自ら生み出し、組み合わせて構成した点は、大いに評価できるところです。一方で、それぞれの質感を描き分ける力をさらに磨くことができれば、より魅力的な作品になったでしょう。白い緩衝シートを白い画面上に描くことは難しい課題ですが、素材の特徴を的確に捉え、積極的に表現する意識が求められます。

有機的で美しい曲面を、紙という素材の特徴から生み出し、ペットボトルによって固定したスマートな構成が魅力的な作品です。また、立体の強さに負けない描写力を備えており、手前と奥に生まれた空間も明快に伝わってきます。モチーフと構図の両面から、作者の意図が十分に感じられます。一方で、ペットボトルが紙の表現にやや埋もれ、質感の差異が弱くなっている点は惜しまれます。描き分けがさらに明確になれば、より完成度の高い作品となったでしょう。

2. 色彩構成

【問題】
下記の図形や線を与えられた画面に、指定された数だけ配置し着彩して “暖かみ” のある平面構成をしなさい。

※それぞれの図形のサイズは自由。
※図形は元の形がわかる範囲で画面からはみ出してもよい。
※色数は自由。

試験時間…180分
解答用紙…ハイアビスNEO
解答用紙サイズ…A3(420×297mm)ヨコ
描画サイズ…373×250mm
画材…絵具・鉛筆・シャープペンシルなど

【出題意図】
指定された図形の特色をよく考え、直線・曲線などの性質や魅力を生かした画面分割と重なりの美しさを表現してください。バランスよく配置・配色する造形能力に加え、自分なりの視点やテーマを意識できているかを確認します。また、指定されたイメージに合った表現ができているかについても評価します。

【評価のポイント】
・それぞれの図形や線の特色をうまく生かして画面に配置できたか。
・それぞれの図形や線により画面の中でバランスや動き、リズムのある画面を表現できているか。
・画面の分割や重なりの特徴を生かして配色されているか。
・画面が美しく丁寧に仕上げられているか。
・出題の条件をすべて満たしているか。

モチーフが中心よりに配置されており画面が全体的にやや単調に感じられます。配色においては白い箇所が塗り残しに見えてしまうので着彩しましょう。明度・彩度のコントラストにもう少し差をつけ、アクセントカラーを差し込むとより奥行きを感じられる作品になったでしょう。

配色については "暖かみ" を感じられる色彩の選択ができ、モチーフの配置についても大きさに差をつけ大胆に分割されていますが、画面構成が右側に偏りを感じるため色数がとても少なく感じます。自由曲線の曲線らしさを活かして分割面を増やすとより面白い構成ができたでしょう。

与えられた形態をうまく使い、コントラストを付けバランスよく分割ができています。しかし、画面全体がやや単調に感じるので、配色において明度・彩度のコントラストにもう少し差をつけるとなおよかったでしょう。"暖かみ" を感じるかについてはもっとアプローチできたのではないかと思います。この問題が求めているものをもう少し読み取り、表現しましょう。

色数の多い配色やユニークな曲線を活かした分割で、画面を面白く構成することができていますが、モチーフが中心よりに配置されており画面が全体的にやや単調に感じられます。配色においては明度・彩度のコントラストにもう少し差をつけ、モチーフの大きさに更に差をつけるとより奥行きを感じられるよい作品になったでしょう。

3. 創造表現

【問題】
「食」をテーマに、社会から身近な生活環境まで幅広い範囲から解決するべき問題を見つけこれに対してデザインを生かした独自の解決方法を提案しなさい。
配布された回答用紙の枠内に解決方法を描画で説明し、解決すべき問題を100字程度の文章で説明すること

試験時間…180分
解答用紙…ホワイトピーチケント
解答用紙サイズ…A3(420×297mm)ヨコ自由
描画サイズ…275×266mm
画材…色材(色鉛筆・マーカーなど)・鉛筆・シャープペンシルなど

【出題意図】
テーマに対して多角的な視点で問題点を発見し、新たな解決手段などを環境や社会と関連させて、そのプロセスを段階的に提案する力があるかどうか。そしてその提案を適切な資格伝達手段と文章でわかりやすく第三者に伝えることができているかを問う試験です。

【評価のポイント】
・テーマに沿った問題を発見し、その問題に具体的な提案がされているか。
・現状では行われていない提案の新しさや斬新な発想とその実現性は考えられているか。
・最終的な提案目標だけでなく、その目標に到達するまでの段階的なプロセスの提案ができているか。
・視覚伝達表現と文章で分かりやすくまとめられているか。

今回のテーマである、「食」に対して子供の視点(好き嫌い)という着眼点で。コミニケーションと食育をうまくプロダクトに取り入れているところが良いと評価しました。子供が使用するという前提の持ち易さやカラーリングを取り入れたプロダクトの考え方にも評価が高いところです。ブロックパーツのバリエーションや器の形等がもっと多く提案されるとさらに良かったかと思います

現在の「食」取り巻く環境を良く理解していると思います。「孤食」というこれか大きくなっていくと考えられる社会問題を題材にもってきたことが良い着眼点だと思います。現在進行形のサービスも取り入れつつ新しいサービスにしていく考えも良いと思いますが全体的なレイアウトが少しわかりづらくなってしまっているので全体がもう少し整理されてくるとさらに評価が高くなると思います

4. 一般教養

【出題意図】
一般教養の試験では例年、長文問題、時事・常識問題、形の理解に関する問題を出題しています。いずれも桑沢で学ぼうとする人にぜひ知っておいてほしいことや、普段から関心を持っていてほしいこと、桑沢で磨くべき能力が何なのかが明確にわかるように心がけて問題を作成しています。

まず長文問題で求められているのは、日本語の文章の意味を読んで理解するという、これからの学校生活や仕事に欠かせない能力です。 今年は音楽書籍の編集者である著者のエッセイを取り上げました。このエッセイでは、全盲の人との交流をとおして、著者自身の音の聴き方の可能性が広がった体験が書かれています。世界を認識する仕方の多様さを知ることは、デザイナーがさまざまな立場の人たちの生活に寄与するために必要なことでしょう。

時事・常識問題では例年ことばの運用をはじめとして政治や科学技術、美術・文化史などについて、基本的な知識や教養の有無を確かめる問題を出しています。今年は日本語の同音異義語や英語のことわざ、近年話題になったデザインやアート、サブカルチャーにかかわるキーワード、国内外のニュースで扱われた出来事などをとりあげました。

図形を操作し空間を把握・認識する能力がデザイナーに欠かせないものと考えて、形の理解についても出題を続けています。

一般教養の問題用紙及び解答用紙は下記URLよりダウンロードしてください。
2026年度一般入学試験A日程問題・解答用紙
※一般教養の問題には解答は付しません。

総合デザイン科(昼間部) 一般入試B日程

試験概要

■ 実技試験:表現(180分/200点、用紙サイズ…A3、次の1.2から1科目を選択。)
1. 静物デッサン(観察力と描写力)
2. 色彩構成(構成力と色彩感覚)

1. 静物デッサン

【問題】
配付された「マスキングテープ」と「ダンボール箱」と「ネット」を自由に組み合わせてモチーフを作り、解答用紙にデッサンしなさい。
※マスキングテープは切断し貼ってもよい。
※直線を引くために定規やデスケールなどを使わず、すべてフリーハンドでデッサンすること。

試験時間…180分
解答用紙…M画学
解答用紙サイズ…A3(420×297mm)タテ・ヨコ自由
描画サイズ…A3(420×297mm)
画材…鉛筆など

【出題意図】
表現力、発想力、探究心。基礎だけではなく総合力を問う試験です。
組み立て可能な段ボールシート、黄色のマスキングテープ、白いネット、それぞれの関係と質感の違い、立体的に変形できる特徴を理解し構成を探ります。
モチーフの特徴を組み合わせてできる構造の表現力を踏まえて描くことを期待しました。

【評価のポイント】
・観察した際、まず目に入るモチーフは何か理解しているか
・透明、不透明、質感の特徴を積極的に取り入れ構成しているか
・細部まで描き込み表現力を高めているか

全体として、鉛筆のタッチが形に沿いきっておらず、描写が未完成に見えます。モチーフは一見単純ですが、それぞれの特徴を的確に捉えようとすると、かえって複雑さが現れてきます。そうした迷いが画面に表れているため、それぞれのモチーフを画面の中でしっかり完結させるための時間配分ができると、より良い作品になったでしょう。

量感のあるダンボールの手前にテープを伸ばし、ネットで包み込むように組み合わせた構成は、繊細さと動きを併せ持った魅力的なものとなっています。特に、ダンボールの折れや面の移り変わりは丁寧に描かれており、モチーフ全体の立体感もよく伝わってきます。一方で、最も手前にあるテープの描写が不足しており、画面全体の緊張感を損ねています。画面手前の処理まで意識が届けば、さらに完成度の高い作品になったでしょう。

緩衝シートを大きくうねらせながらダンボールに絡め、動きのある構成としてまとめている点が印象的な作品です。暗部をしっかり捉えることで奥行きや立体感もよく表現されており、画面の中に生まれた空間の抜けも明快に伝わってきます。一方で、ネットの軽さや柔らかさに対して、鉛筆の荒さが目立ってしまっている点が残念です。

2. 色彩構成

【問題】
下記の図形や線を与えられた画面に、指定された数だけ配置し着彩して “秋” を意識した平面構成をしなさい。
※それぞれの図形のサイズは自由。
※図形は元の形がわかる範囲で画面からはみ出してもよい。
※色数は自由。

試験時間…180分
解答用紙…ハイアビスNEO
解答用紙サイズ…A3(420×297mm)ヨコ
描画サイズ…373×250mm
画材…絵具・鉛筆・シャープペンシルなど

【出題意図】
指定された図形の特色をよく考え、直線・曲線などの性質や魅力を生かした画面分割と重なりの美しさを表現してください。バランスよく配置・配色する造形能力に加え、自分なりの視点やテーマを意識できているかを確認します。また、指定されたイメージに合った表現ができているかについても評価します。

【評価のポイント】
・それぞれの図形や線の特色をうまく生かして画面に配置できたか。
・それぞれの図形や線により画面の中でバランスや動き、リズムのある画面を表現できているか。
・画面の分割や重なりの特徴を生かして配色されているか。
・画面が美しく丁寧に仕上げられているか。
・出題の条件をすべて満たしているか。

配色も分割もコントラストをつけ、バランスよく行うことができました。それぞれ与えられた形態もうまく使うことができています。しかし、秋らしさを感じるかについてはもっとアプローチできたのではないかと思います。この問題が求めているものをもう少し読み取り、表現できるようにしましょう。

コントラストを持って配色はきちんと行えていると思います。しかし、同じような面積の部分が多く、全体的に散漫なイメージがあります。全体的な構成についてはまだまだ考えられる点があると思うので、次はその点に気を配ってみてください。

明快な配色とコントラストをうまくつけた構成ができていると思います。しかし、立体についてはもう少し形を活かせたのではないかと思います。また、ここから秋らしさを感じ取るのはちょっと難しいものがあります。問題文をよく読み、どのようなものがこの平面構成には求められているかを考えてみてください。

外国人留学生特別選抜

試験概要

■ 実技試験:静物デッサン(180分/200点、用紙サイズ…A3)

1. 静物デッサン

【問題】
配付された「ビニールシート」と「ウレタンシート」と「発泡スチロール」を自由に組み合わせ、工夫してモチーフを作り、解答用紙にデッサンしなさい。
※直線を引くために定規やデスケールなどを使わず、すべてフリーハンドでデッサンすること。

試験時間…180分
解答用紙…M画学
解答用紙サイズ…A3(420×297mm)タテ・ヨコ自由
描画サイズ…A3(420×297mm)
画材…鉛筆など

【出題意図】
モチーフそれぞれの質感と特徴を活かすことができるのか。
透明なビニールシートは柔らかく自由に変形できること、ウレタンシートは、柔らかさがあるが張りもあること、発泡スチロールは軽く変形ができないものであること、それぞれの質感と特徴を理解し、組み合わせてできる空間を作り出す構成力を問う試験です。

【評価のポイント】
・モチーフの特徴を理解しているか
・モチーフの構成に工夫が見られるか
・特徴的な質感が描きわけられているか
・空間を理解しながら、組み合わせた一つの立体として描いているか

手前にかかるビニールシートの質感は的確に捉えられており、透明な素材ならではの表情もよく表現されています。一方で、奥へと続く部分では質感の描き分けがやや弱まり、空間全体の関係性が曖昧に見えます。モチーフを組み合わせて生まれた小さな空間の中でも、それぞれの位置関係や重なりを意識しながら最後まで描き切ることができれば、より完成度の高い作品になったでしょう。

モチーフの特徴を的確に形に落とし込み、大胆に配置した構図から、作者の明確な意図が伝わってきます。また、手前から奥へと自然に視線を導く構成や、立方体とビニールシートの接地面には、画面に必要な緊張感がよく表れています。一方で、有彩色であるウレタンシートの色味が画面の中で十分に伝わっておらず、やや補助的な扱いにとどまっているため、その存在感が弱まっています。質感を描き分ける力は十分にあるため、与えられたモチーフの組み合わせ方にさらに工夫が加われば、より魅力的な作品となったでしょう。

デッサン全体を大きく捉え、奥へと続く空間を描こうとした姿勢には、意欲的な挑戦が感じられます。一方で、それを成立させるための質感の描き分けが十分とはいえず、鉛筆の粗さも目立つため、空間性の表現には課題が残ります。

淡い濃淡を丁寧に重ねながら、とりわけ白さを活かした表現が印象的で、他の作品との差別化ができているデッサンです。中央に配置された立方体も、設置面まで丁寧に描かれており、画面にほどよい緊張感を与えています。一方で、ビニールシートは存在感がやや弱く、質感も十分には伝わってこないため、物足りなさを感じます。また、陰影の設定にやや弱さが見られるため、淡いトーンの中で何を見せたいのかを明確に意識して描く必要があります。

専攻デザイン科(夜間部) 自己推薦入試

試験概要

各専攻に応じて課題作品を制作し、出願時に提出する。
■ ビジュアルデザイン専攻
1.自分の個展(発表会、イベントを含む)をイメージし、それを伝えるポスター)
2.ポートフォリオ

1. ビジュアルデザイン専攻

【課題テーマ】
自分の個展(発表会、イベントを含む)をイメージし、それをつたえるポスター
※デザインに使われる素材(イラスト、写真など)は自作であること。
※上記の課題作品のデザインに使われる素材(イラスト、写真など)は自作であること。
※ビジュアルデザイン専攻の自己推薦入学試験は、出願時に「課題作品」および「ポートフォリオ」を提出し、試験当日はそれをもとに面接選考をおこないます。本WEBサイトには「課題作品」のみを収録しています。
※氏名など個人情報についてはぼかしを入れています。学校説明会で参考作品を展示しておりますので、ぜひご来場ください。

【課題作品サイズ】
A3タテ(297×420mm)

【講評】
写真とタイポグラフィが調和した、安定感のある構図のポスターです。ノスタルジックな色味と、シンプルな書体の融合に優れたセンスを感じます。センターの「DEEP」ロゴタイプは印象的で可読性が高いです。下の文字を取り除くことで、さらに情報が整理され、洗練された完成度へと高まるでしょう。全体の構成力が際立つ作品です。

【講評】
文具モチーフのイラストレーションが作者の世界観を丁寧に凝縮しています。タイトルのフォント選定、全体の調和、余白の使い方、情報部分の整理など、高いデザインスキルと構成力が感じられます。一方で、デザインの核となる「d」を示す表現に、さらに強調があれば、より印象深く完成度の高い作品になったでしょう。

【講評】
パッと見で世界観が伝わり、鑑賞者を魅了する作品です。タイトル文字にも一字ごとに工夫が凝らされ、メッセージが伝わります。シンメトリー構図なので画面に動きはありませんが、奥行き感と迫力は評価できます。日時の文字情報を適切に整理し適切な組み方を研究することで、全体の完成度が大きく向上するでしょう。

【講評】
写真展ポスターとして、あえて写真作品を使用しない方法は、グループ展などでイメージを伝える手法として有効です。グラフィックの軽やかで明るいトーンから展覧会の雰囲気が伝わります。ポスター機能として住所やURLなどのより詳細な情報を加えることで、鑑賞者への親切さが増し、よりリアリティのあるポスターになります。

【講評】
力強いイラストと印象的なタイトルが相乗効果を生み、目を惹くポスターです。展示への興味を引く画とタイポグラフィーの組み合わせが優れています。解説文で展示作品の作者について触れるとより分かりやすくなります。余白部分の形やバランスを意図的に整えることで、さらに完成度の高いデザインのポスターになるでしょう。

【講評】
写真を大きく配置し、落ち着いたトーンでまとめた好印象の作品です。タイポグラフィーのフォント選びも上品で優れています。開催期間のタイポグラフィーに工夫があり、魅力的です。他の文字要素とのバランスをさらに調整し、情報のヒエラルキーを視覚的に伝えることで、完成度の高い仕上がりとなるでしょう。

【講評】
配色や多様な要素を緻密に構成し、視覚的に目を引く力を持つ点が評価できる作品です。しかし、細部に目を向ける面白さがある一方で、要素が多いため最も伝えたい核となる情報に視線が行きづらい側面もあります。視覚情報の整理を行い、「粗密」の関係を意識した構成ができれば、より完成度の高い、機能的なポスターとなるでしょう。

専攻デザイン科(夜間部) 一般入試A・B日程

試験概要

■ ビジュアルデザイン専攻
180分/与えられた言葉とモチーフをもとにした鉛筆表現による想定デッサン

1. ビジュアルデザイン専攻A日程

【問題】
「高」という文字から思い浮かぶ「気になる物」を自由に考えなさい。
配付されたモチーフを自由に置き、その中に「気になる物」を入れたと想定して、モチーフと「気になる物」をスケッチしなさい。
※「気になる物」の大きさはモチーフの大きさと比較して、現実とは違って自由なサイズで表現してよい。
※「気になる物」はモチーフの外に描いてもよいが、中にも必ず入れること。
※「気になる物」は自分の好きな「物」に限らず、嫌いな「物」や苦手な「物」でもよい。
※必要に応じて、モチーフや「気になる物」が複数あったり、背景に絵柄を描いてもよい。
※配付されたモチーフは加工・変形しないこと。
※配付された答案用紙に鉛筆(黒)で表現すること。
※「持参した物」や「試験会場内にある物や人体(手や目などの部位も含む)」は描かず、「気になる物」は想像で描くこと。
※直線を引くために定規やデスケールなどを使わず、すべてフリーハンドでスケッチすること。

作品の説明文を150字程度で下の枠内に書きなさい。

試験時間…180分
解答用紙…特白画学
解答用紙サイズ…A3(420×297mm)
描画サイズ…270×234㎜
画材…鉛筆など

【出題意図】
テーマの「ことば」を自分の経験や関心をもとにイメージを膨らませ、あたえられたモチーフを正確に描写して、その中に「ことば」から発送したイメージを自由に組み込み表現します。最後にその制作意図を論理的で適切な文章でまとめてもらいます。
テーマである「ことば」とモチーフ(箱・紙袋・カプセルなど広い意味での「器」)は毎年変わります。
アイデア(発想、着想)、表現(具体的な絵柄としての工夫)、スケッチ(描写、デッサン)、文章(日本語、論理)など、総合的な表現の力が求められます。
日頃から身近な物をスケッチし、注意深く物を見ること。また、あたえられた「ことば」から自由に幅広く発想できる柔軟な発想力・表現力を養うことが大切です。

【評価のポイント】
・問題の「ことば」との関連性からアイデアを表現しようとしているか。
・「ことば」をもとに自分なりの発想が展開されているか。
・その発想・イメージが必要とする「物」を想像や記憶で描くことができるか。
・実際にあるモチーフ(器)を正確に描写しているか。
・制作意図をきちんとした文でまとめる文章力があるか。

実体験に基づいた「夏野菜の生命力」という視点に説得力があります。伸びやかな描写から、作者の熱量は伝わります。課題はモチーフの扱い方です。有機物である植物と人工物である容器の質感の描きわけが必要です。デッサンからはグングンと伸びる野菜の逞しさや、キラキラした夏の感じがうまく表現しきれていません。画面上の配置と余白の使い方にも改善の余地があります。

「高」から竹の成長スピードに着目した物語性豊かな力作です。ダイナミックな構図と、ツバメの羽や皮の重なりへの緻密な観察眼が光ります。一方で、巨大な竹の勢いに押され、配布モチーフである容器がほとんど見えなくなっています。容器のパースやプラスチックの質感については、より正確に描き込む必要があるでしょう。また、色の濃い部分はさらに黒を効かせることで、ダイナミックな構図がより一層引き立ったはずです。

「高」という文字を、希少価値や質感の高さへと結びつけた独創的なアプローチが見られます。しかし、高級なアルパカベアーの毛並みや手触りが十分に描ききれておらず、デッサンからその魅力が伝わりにくい点が惜しまれます。大胆な構図は大変良いものの、影の表現が不足しているため、空間や状況が判然としません。さらに、文章量についても150文字程度という文字数を意識しないと、減点の対象となる可能性が高いでしょう。

「自己の肯定」という精神性に昇華させた哲学的なテーマは評価しますが、配布容器の描写や「気になるモチーフ」の表現が十分でなく、内容が分かりにくくなっています。文章からも「気になるモチーフ」が何を指しているのか判然としません。内面的なメッセージを表現する際こそ、モチーフを的確に描写することが重要です。現実の描写がしっかりしていると精神世界とのコントラストが際立ち、作品の完成度はさらに高まるでしょう。

2. ビジュアルデザイン専攻B日程

【問題】
「休」という文字から思い浮かぶ「気になる物」を自由に考えなさい。
配付されたモチーフを自由に置き、その中に「気になる物」を入れたと想定して、モチーフと「気になる物」をスケッチしなさい。

※「気になる物」の大きさはモチーフの大きさと比較して、現実とは違って自由なサイズで表現してよい。
※「気になる物」はモチーフの外に描いてもよいが、中にも必ず入れること。
※「気になる物」は自分の好きな「物」に限らず、嫌いな「物」や苦手な「物」でもよい。
※必要に応じて、モチーフや「気になる物」が複数あったり、背景に絵柄を描いてもよい。
※配付されたモチーフは加工・変形しないこと。
※配付された答案用紙に鉛筆(黒)で表現すること。
※「持参した物」や「試験会場内にある物や人体(手や目などの部位も含む)」は描かず、「気になる物」は想像で描くこと。
※直線を引くために定規やデスケールなどを使わず、すべてフリーハンドでスケッチすること。

作品の説明文を150字程度で下の枠内に書きなさい。

試験時間…180分
解答用紙…特白画学
解答用紙サイズ…A3(420×297mm)
描画サイズ…270×234㎜
画材…鉛筆など

【出題意図】
テーマの「ことば」を自分の経験や関心をもとにイメージを膨らませ、あたえられたモチーフを正確に描写して、その中に「ことば」から発送したイメージを自由に組み込み表現します。最後にその制作意図を論理的で適切な文章でまとめてもらいます。
テーマである「ことば」とモチーフ(箱・紙袋・カプセルなど広い意味での「器」)は毎年変わります。
アイデア(発想、着想)、表現(具体的な絵柄としての工夫)、スケッチ(描写、デッサン)、文章(日本語、論理)など、総合的な表現の力が求められます。
日頃から身近な物をスケッチし、注意深く物を見ること。また、あたえられた「ことば」から自由に幅広く発想できる柔軟な発想力・表現力を養うことが大切です。

【評価のポイント】
・問題の「ことば」との関連性からアイデアを表現しようとしているか。
・「ことば」をもとに自分なりの発想が展開されているか。
・その発想・イメージが必要とする「物」を想像や記憶で描くことができるか。
・実際にあるモチーフ(器)のカタチと質感を正確に描写しているか。
・モチーフの構成と構図・トリミングに工夫が見られるか。
・制作意図をきちんとした文でまとめる文章力があるか。
・出題文にある制約をきちんと理解しているか。

「休」から銭湯文化へ着目し、アヒルやタオルを配した視覚的に楽しい作品です。浮遊感のある構成がリラックスした空気を上手く伝え、大胆な構図がなんだかゆったりとした雰囲気を醸し出しています。水の描写や、配布された容器とアヒルのプラスチックの質感を、それぞれの違いが伝わるよう丁寧に描き分けることで、より完成度の高い作品になったでしょう。

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