ハンドバッグの営業企画をしながら〈桑沢〉に通っています。働き出して15年ほど経った頃、つぎのステップを踏み出すためには技術や経験が充分ではないと、行き詰まりを感じるようになりました。そこで夜間で学べるところを探し、やりたいことが全部カリキュラムにあった〈桑沢〉に入学しました。
当初はミシンの使い方はおろか、デザイン用語もわかりませんでした。でも、大切な授業を聞きもらすのはもったいなくて、必死で授業についていきました。もっと上達したくて「どんなふうに発想したの ?」「コラージュってどうするの?」などと友達同士で教え合ったり、よい作品をほめ合ったりしました。
仕事でも役立つと感じた授業は1年次の「構成」です。使用するのは10センチくらいの正方形の紙。ただ色を塗るだけではなく、筆を叩きつけたり焼いたりしたらどう見えるのか。たった1枚の紙でも、さまざまな表現ができることを体感できたのは、とても勉強になりました。
働きながら〈桑沢〉で学ぶ2年間。知識が増えて技術的にも向上し、仕事でできる範囲が広がりました。特に発想の仕方には自信がつきました。学んだことを仕事で実践しようというモチベーションも高くなり、クオリティは前よりも断然に上がっています。