在校生インタビュー

〈桑沢〉に入学したことを
後悔している人には一度も
出会ったことがありません

専攻デザイン科2年 ビジュアルデザイン専攻堀 千尋

  • 2000年新潟県生まれ
  • 2018年新潟県立新潟中央高等学校卒業
  • 2000年新潟県生まれ
  • 2018年新潟県立新潟中央高等学校卒業

社会人を経て〈桑沢〉へ

ーデザインを学ぼうと思ったきっかけを教えてください。
もともと絵を描くのが好きでしたが、自分がデザイナーになれるとは考えていませんでした。高校卒業後、地元の専門学校を経て、地元の企業に就職しました。ただ、デザインへの想いを捨てきれず、モヤモヤした気持ちを抱えながら、SNSにイラストを投稿していました。そんな日々を過ごす中、あるイベントでプロのイラストレーターの方と話す機会があり、「どうして好きなことを仕事にしないの?」という言葉をかけられました。その一言に背中を押され、それまでは趣味と割り切っていたイラストに少しでも関わる仕事をしようと決意し、本格的にデザインを学びはじめました。

ーなぜ〈桑沢〉だったのでしょうか?
〈桑沢〉の存在は以前から知っていましたが、詳しく調べるうちに、自分と同じく社会人経験のある方や大学卒業後の方が多く通う夜間部があると知り、ここなら通えるかもしれないと感じました。また、20代のうちにデザイナーとして実務経験を積みたいと考えていたので、2年間という比較的短期間のカリキュラムや、日中の時間をインターンや自主制作に充てられる点も魅力的でした。

紙には徹底的にこだわるという堀さんは、渋谷にある『竹尾 青山見本帖』によく足を運ぶそう。


ー同級生にはどのような人がいるのでしょうか?
高校を卒業したばかりの人から、私のように社会人経験のある人、正社員として週5日働きながら通っている人などさまざまです。だからこそ、同じテーマに取り組んでも、提出されるアウトプットも人それぞれ。技術力がずば抜けている人やユニークな発想をする人。初めてのプレゼンテーションの際にはレベルの高さに打ちのめされました。今でも発表のたびに同級生の作品に驚かされることが多いです。みんな忙しい中でも、自主制作やデザインコンペへの参加に積極的で、デザインが本当に好きな人たちが集まっていると思います。

ー先ほど、「日中の時間をインターンや自主制作に充てられる」と話されていましたが、具体的に何をされているのですか?
インターンに関しては、デザイン事務所でアシスタントとしてSNS投稿やフライヤーの制作を行なっています。先生から紹介していただいたデザイン事務所で、プロの仕事を間近でみれる貴重な経験となっています。また、〈桑沢〉の卒業生の方が働いており、授業を優先してくれる環境であることも助かっています。自主制作もスキマ時間を見つけては取り組んでいます。

桑沢祭に出品した自主制作のカレンダー。苦手意識のあった色の組み合わせにあえて挑戦してみる。


ー自主制作ではどのようなものをつくっているのでしょうか?
私にとって自主制作は新しいことにチャレンジする場です。たとえば、色の組み合わせに苦手意識があったので、自主制作ではあえて色をたくさん使ってみる。以前、〈桑沢〉のOGの方で自主制作のZINEをつくっている方とお話した際に、自分が好きだったり気になることは、とにかく手を動かしてやってみることが大切だと感じました。

ー印象に残っている授業・課題を教えてください。
パッケージデザインとWEBデザインの授業です。パッケージデザインでは、教員から与えられたお題に基づいて、コンセプトからロゴ、プロトタイプ制作まで自分で商品パッケージを企画します。パッケージひとつとっても、手触りやフォントの種類、予算やスケジュールまで多くの要素を考慮しなければいけません。この授業を担当している教員は、実際にパッケージデザインをしているプロのデザイナーの方で、技術だけでなく、制作物に対するデザイナーの姿勢を学びました。またWEBデザインは、それまでイラストレーションやブックデザインなどアナログ制作ばかりしてきた自分にとって、デジタルであっても本質は変わらないことを教えてくれた授業でした。

後悔している人と出会ったことがない

ーこれから〈桑沢〉を目指す方に伝えたいことはありますか?
誰しもひとつは、後悔している人生の選択があるかと思います。専門学校や新卒で入った会社では、入ったことを後悔している人が一定数いました。しかし、〈桑沢〉に入学したことを後悔している人には一度も出会ったことがありません。単に口にしていないだけかもしれませんが、デザインを本気で学びたいと思っている人にとって〈桑沢〉は間違いなくおすすめです。

 <インタビュー 2025年>©桑沢デザイン研究所

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