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卒業生紹介

佐野 茜

デザイン専攻科 スペースデザインコース
2009年卒業

佐野 茜

Sano design office
建築家

表現し、批評を受け入れる。「叩かれる力」が身についた
大学を卒業して住宅販売の会社に就職しましたが、そこで働いているうちに高校時代に目指したことのある建築の仕事がしたくなりました。〈桑沢〉の説明会で話を聞き、スペースデザイン分野の大松先生に色々と相談に乗っていただきました。〈桑沢〉は資格を取るための学校ではなく、デザインの骨格を身につけるところという話を聞いて〈桑沢〉で学びたい気持ちが強くなり、夜間部に入学。「建築士」の資格ではなくて、デザインの根底を学べるところに魅力を感じたので、正解だったと思います。

入学してからは課題の多さに四苦八苦しました。はじめての課題も、級友はフォトショップやイラストレーターやCADを使って描いてくるのに、法学部出身の私はエクセルとワードを切り貼りしていたくらいです。でも夜間部は集まっている仲間が年齢も職業も幅広かったため、発想もバラエティ豊かでユニークなものが多く、刺激を受けました。昼間は新建築社で働いて夜は授業を受け、帰ってから課題という生活サイクルはなかなかにハードでした。印象に残っているのはコマ送りのアニメーションをアナログでつくる授業です。なかに入れる素材は自分で選んでつくるようにいわれ、ロダンの彫刻を切り貼りして入れたりしました。サウンドスケープの授業では、耳で聞こえたものをデザインするという課題だったのですが、目で見たものを耳でとらえて表現するという切り口が興味深かったです。建築士の資格は、〈桑沢〉を卒業してから勉強して取得しました。4年ほど前に資格を取って独立し、いまは主に住宅の設計をしています。割合としてはリノベーションが多いです。

〈桑沢〉で学んで身についたのは「叩かれる力」かもしれません。発表の場がたくさんありますから、表現すること、それに対しての批評を受け入れることが鍛えられていったと思います。先生から「“デザイン脳”になるには2年はかかる。それを経験させるのが〈桑沢〉の役割」といわれましたが、まさにそれかな、という気がしています。作品をつくるさいにコンセプトづくりを大切にするところはとても〈桑沢〉的だと自分でも思いますし、「あたりまえ」とされているものを覆そうとする癖がついたのも〈桑沢〉のおかげだと思っています。

設計した第一住宅モデルハウス

設計した第一住宅モデルハウス


<インタビュー 2019年3月>©桑沢デザイン研究所 卒業生一覧へ戻る