ホーム 桑沢生の、目。一覧 「シブヤフォント」新作発表会が開催されました

浅葉克己 桑沢生の、目。> 桑沢生の、目。

2024.11.19「シブヤフォント」新作発表会が開催されました

2024年10月27日(日)、今年4月に原宿にオープンした「シブヤフォントラボ」にて、シブヤフォントの新作デザイン発表会が開催されました。
この発表会では、商品やサービスへの採用を検討する企業の方々がゲストとして招かれ、渋谷でくらし、はたらく障がいのある方々が描いた文字やデザインをもとに、桑沢デザイン研究所の学生が協働して制作したフォントやパターンが発表されました。

「シブヤフォント」は、2022年より自由選択科目「ソーシャルデザインプロジェクト」(担当教員:ライラ・カセム)として昼間部の1~3年生と夜間部の聴講生制度が認められた学生が受講可能な授業です。現在では例年、約20名程度の学生が参加しています。
授業の初回では参加施設の職員と利用者が施設紹介と共に「どのような制作やデザインに取り組んでみたいか」をプレゼンテーションして、学生が興味を持った施設に希望を出してマッチングを行います。その後の3ヶ月間かけて、学生たちは定期的に施設に足を運び、利用者さんの個性や表現を尊重しながらデザインを完成させていきます。

今年度は10チームが結成され、学年や分野を超えたペアで構成されました。
施設訪問を重ねる中で、学生たちは利用者さんが描くモチーフや特徴的な表現を観察し、対話を重ねて、本当に表現したいことを引き出したデザインを制作していきます。

発表会では、学生が施設の方々とどのように関わりながら作品を作り上げたのか、その背景や物語、パターンとフォントを使った商品の提案をしました。
また福祉施設の方々からは、シブヤフォントの制作を通して新たな発見や感じたことや、学生との交流の中で利用者さんの新しい一面が見れましたという声もありました。

発表会には飲料、製菓、アパレル、スポーツ、百貨店など様々な業界の企業が参加し、優れたプレゼンテーションには各企業から特別賞が授与されました。また、桑沢デザイン研究所の佐藤竜平所長も出席し、総評と副賞を贈呈しました。

この授業は2022年から自由選択科目として開講し、3年間続けて受講している学生もおり、制作したフォントが実際に社会で活用されることで、社会との繋がりを実感できたとのことです。

今回の新作が追加されることで、パターンは600種類、フォントは100種類を超える見込みで、今回発表したパターンとフォントも年度内にリリース予定ですので、お楽しみにお待ちください。

シブヤフォントについて