舞台美術や遊園施設を演出する特殊ペイントに興味をもっていました。卒業生が特殊ペイントを行っている会社に就職しているという情報を聞いたのが〈桑沢〉への入学動機でした。
　しかし〈桑沢〉に入学してからデザインというものにはじめて触れ、身の回りの広告やパッケージ、文字などあらゆる事象にデザインが関わっていることを知りました。また1年次の「基礎造形」の授業では「頭で考える」ことと「手を動かす」ことを並行して行いながら、試行錯誤して形をつくっていく、私にとってとても新鮮な作業を経験しました。
　点が集まって線になり、その線が集まって面になるという「点・線・面」の関係を学んだときには、身の回りの見え方が変わり、今まで気づかなかったことに気づけたような感覚を覚えました。
　デザインのあらゆる分野に通じる「基礎造形」を自らの手と頭で学び経験できるのは、〈桑沢〉ならではの強みだと思います。
　ビジュアルデザインを専攻したのは、紙という身近な媒体を使ってさまざまな表現ができるからです。ひとつのメディアに絞らず、広告やブランディング、パッケージなど幅広いデザインのできるプロを目指し、日々努力していきたいです。