1年次では全員が共通の基礎を学び、眠っている感性を呼び覚まします。2年次からは専門分野に分かれて、それぞれの知識・技術を身につけていきます。そして、3年次にはそれらの応用を積み重ねることで、デザインに必要な観察力・発想力・構成力を豊かに培っていきます。
いまデザイン教育の現場では、即効性だけを重視し、テクニックに力点が置かれています。しかしいきなり技術を教えることは、デザイナーとしての未来に限界をつくることになりかねません。これからの長い将来へ向けて、デザインの基礎体力を強化することが、今もっとも求められていることなのです。
デザインは「人の暮らしを豊かにするため」にあります。時代がどう変わっても、社会に貢献できるデザインの根本的な力を身につけること。これが〈桑沢〉の理念であり、目指している教育です。
●進級時の志望専攻に関して
総合デザイン科では2年次進級時に志望専攻を選択できますが、教育の質を維持するために、2年次進級者最大200名に対して、VD専攻120名、PD専攻40名、SD専攻40名、FD専攻40名以内を目安としています。1年次の成績や出席などを参考に、第2志望以降の専攻へ進級となる場合があります。
「基礎造形」と「基礎デザイン」
二つの基礎を通じ「デザインとは何か」を学ぶ
1年次では専門分野を学ぶ前に、「デザインとは何か」を徹底的に考えていきます。そのためにすべての学生が同じ科目に取り組みます。
デザインには技術だけでなく、それを裏づける論理的な思考が必要です。〈桑沢〉が重視しているのは、「手を動かしながら考える」こと。既成概念を疑い、ものごとを深く観察し、自らの頭で考えることで、新たな発想を生み出す力を身につけていきます。
4つの専攻から一つを選択し、
具体的で実践的な課題に取り組む